「基礎体温をつけ始めてもう何か月」「お腹の赤ちゃんが無事に育ってくれますように」。妊活中や妊娠中は、周りには話しづらい不安から、ふとした瞬間に心が揺れることも多いものです。そんなとき、静かな境内で手を合わせる時間は、気持ちを整えるきっかけになってくれるでしょう。日本には古くから、子を授かる力や安産の願いを神様に届けるお参りの文化があり、由緒ある神社には数え切れないほどの祈りが積み重ねられてきました。

今回は関東エリアで「授かった」「安産だった」という声が多く聞かれる神社を、子授け・安産祈願・子育て見守りという3つの切り口で6社ご紹介します。それぞれの由緒やご利益の違いを知り、お参りの計画に役立ててください。


子宝・安産祈願とは?授かる力を頂くお参りの意味


日本の神話には、多くの子をもうけた神様や、火中で無事に出産した女神など、子授けや安産にまつわる逸話が数多く残されています。こうした神話を背景に、古くから「子授け祈願」は子を授かりたいと願う気持ちを神様に届けるお参り、「安産祈願」はお腹の赤ちゃんの健やかな成長と無事な出産を願うお参りとして区別されてきました。さらに出産後も、子どもの健やかな成長を見守ってくれる神社があります。それぞれの神社が持つご利益の背景を知ることで、お参りの意味もより深く感じられるはずです。


今回ご紹介する6社は、こうした「授かる」までの物語に沿って選びました。同じ「子宝・安産祈願」というテーマでも、神社ごとに祀られている神様や伝わる逸話は異なります。まずはご自身の今の願い(子を授かりたいのか、無事に出産を迎えたいのか、生まれてくる子の成長を見守ってほしいのか)を思い浮かべながら読み進めてみてください。


【子授け】まず「授かりたい」と願う人に選ばれる神社


まずは、子を授かりたいと願う人々から古くより信仰を集めてきた神社をご紹介します。神話の時代から「子だくさんの神様」として親しまれてきた神々を祀る神社が多く、遠方から祈願に訪れる方も少なくありません。


【東京都中央区】水天宮(すいてんぐう)


江戸時代から「子授け・安産の神様」として全国的な知名度を誇り、東京を代表する子宝神社のひとつです。文政元年(1818年)、久留米藩主・有馬頼徳公が久留米水天宮の御分霊を江戸の藩邸にお迎えしたのが始まりとされ、御祭神の天御中主大神は安産・子授けに広大なご神徳をもつと伝えられています。


境内の子宝いぬや安産子育河童の像に触れながら参拝する方も多く、子授けのご祈祷では祈願者の名前を読み上げてもらえるのも特徴です。日本橋という都心にありながら、社殿の前には常に参拝者の列ができるほどの信仰の厚さも、この神社ならではの光景です。授与品は時期により変わることがあるため、参拝時に授与所で確認しましょう。


https://www.suitengu.or.jp/


【神奈川県足柄下郡湯河原町】子之神社(ねのじんじゃ)


「関東最古の子授け子育ての神」と伝えられ、遠方からの祈願者も多い隠れた名社です。創建は西暦700年に遡るとされ、主祭神の大己貴命は181柱もの御子をもうけたという神話から「子福の神」として篤い信仰を集めてきました。


境内には子を抱く母犬と背負う父犬という珍しい親子の狛犬が並び、それぞれ子授け・安産、子どもの健やかな成長のご利益があるとされています。参拝後には夫婦で「美女石」をまたぐ風習もあり、二人で心を合わせてお参りしたい神社です。海を望む静かな高台に鎮座しており、都心の喧騒から離れて心を落ち着けながらお参りできる点も、多くの人が足を運ぶ理由のひとつと言えるでしょう。


https://sites.google.com/view/nenojinja/


【安産祈願】お腹の赤ちゃんとの安全な出産を願う神社


続いては、妊娠中の方が無事に出産を迎えられるよう祈願する「安産祈願」で名高い神社をご紹介します。歴史的にも皇室や将軍家の出産に際して祈願が行われてきた由緒ある神社が多く、格式の高さも魅力のひとつです。


【東京都八王子市】子安神社(こやすじんじゃ)


八王子最古の歴史を持つ神社で、名前の通り安産・子授けのご利益で知られています。天平宝字3年(759年)、当時の天皇の皇后の安産を願って創建されたと伝えられ、御祭神の木花開耶姫命は自ら火を放った産屋で無事に出産した逸話から安産の女神として信仰されています。


境内には豊かな湧き水が流れ、静かで開かれた雰囲気の中で参拝できるのも魅力です。江戸時代には徳川家からも朱印を受けたと伝わり、その縁から神社の御紋には徳川家の家紋である三つ葉葵が用いられています。安産祈願やお宮参りの祈祷も随時受けられます。


https://koyasujinja.or.jp/


【栃木県塩谷郡高根沢町】安住神社(あづみじんじゃ)


関東一とも言われる大鳥居で知られ、「安産の聖地」として遠方からも参拝者が訪れる神社です。昌泰2年(899年)の創建と伝えられ、御祭神として安住三神とともに祀られる神功皇后は、御子を身籠ったまま出陣し 、無事に帰還して出産されたという故事から「子授け・安産・子育ての神様」として崇敬されています。


妊娠5か月目の戌の日には安産祈願の祈祷が毎日受けられ、岩田帯を授かる風習も今に伝わっています。関東各地はもちろん遠方からも祈願に訪れる参拝者が多く、境内にはゆったりと祈りに集中できる落ち着いた空気が流れています。


https://www.yasuzumi.com/


【子育て見守り】授かった後も寄り添ってくれる神社


最後に、出産後の子育てや家族の健やかな成長を見守ってくれる神社をご紹介します。無事に出産を終えた後も、お宮参りや七五三など人生の節目に訪れる方が多いのも、この2社に共通する特徴です。


【東京都千代田区】日枝神社(ひえじんじゃ)


江戸時代を通じて徳川将軍家の産神として崇敬されてきた、格式高い神社です。文明10年(1478年)に太田道灌が江戸城内に勧請したのが始まりとされ、徳川家康の入府以降は将軍家の子女の安産祈願が続けられてきました。


神の使いとされる神猿像のうち、子猿を抱いたメスの神猿には縁結びや子授け・安産・子育てのご利益があるとされ、戌の日には多くの妊婦さんが参拝に訪れます。「まさる」という読みから「魔が去る」「勝る」に通じるとされ、子育てにまつわる困りごとを退けてくれる存在としても親しまれています。


https://www.hiejinja.net/


【埼玉県さいたま市】武蔵一宮氷川神社(むさしいちのみやひかわじんじゃ)


2000年以上の歴史を持つとされる、関東屈指の古社です。全国に約280社ある氷川神社の総本社であり、武蔵国一宮として関東一円から篤い信仰を集めています。御祭神の一柱である大己貴命は多くの御子をもうけた神話が伝わり、子孫繁栄や家族の健やかな暮らしを見守るご神徳があるとされています。


中山道の一の鳥居から続く長い参道は緑豊かで、初詣はもちろん、子どもの成長の節目に家族で訪れる参拝者も多い神社です。広大な境内を家族で歩きながら、これからの成長を願うお参りにも適しています。


https://www.musashiichinomiya-hikawa.or.jp/


子宝・安産祈願で大切にしたい参拝のマナー


子授けや安産を願うお参りには、いくつか心に留めておきたい作法があります。特別な儀式ではありませんが、丁寧な気持ちでお参りすることで、願いもより届きやすくなるはずです。神社ごとに細かな流儀の違いはありますが、共通する基本のマナーを押さえておくと安心してお参りできます。


戌の日と祈祷の受け方


安産祈願は、妊娠5か月目に入って最初の戌の日にお参りするのが古くからの習わしです。犬は多産でお産が軽いことから、安産の象徴とされ、この日に腹帯を締め始める風習が今に伝わっています。ただし戌の日は月に数回しかなく、混み合うことも少なくありません。体調を最優先に、無理のない日を選んでお参りすることが何より大切です。祈祷を受ける際は、次のような点を意識するとよいでしょう。


  • 体調が優れないときは戌の日にこだわらず日程を調整する

  • 祈祷の予約や受付時間は事前に各神社の公式サイトで確認する

  • 祈祷中は静かに手を合わせ、心の中で願いを伝える


絵馬・お守りとの向き合い方


絵馬に願いを書く際は、抽象的な言葉よりも「元気に生まれてきますように」など具体的な言葉を添えると、気持ちが整理されやすくなります。お守りは肌身離さず持ち歩くか、母子手帳と一緒に保管する方が多いようです。複数の神社を巡って心を込めてお参りしても差し支えありませんが、いただいたお守りはそれぞれ大切に扱いましょう。


  • 絵馬には日付と願い事を簡潔に書く

  • お守りは複数の神社のものを併せて持っても差し支えない

  • 出産後は感謝の気持ちを込めてお礼参りをする


おわりに:授かる日を信じて、お参りする心を大切に


子宝・安産祈願は、結果を保証するものではなく、授かるまでの不安な気持ちに寄り添い、前を向くための心の支えとなるお参りです。今回ご紹介した6社は、それぞれに異なる由緒とご利益を持ちながら、共通して長い年月にわたり多くの人の願いを受け止めてきました。


境内の空気に触れ、静かに手を合わせるだけでも、気持ちが軽くなることがあります。焦らず、自分たちのペースで、パートナーや家族と一緒に、心を込めてお参りしてみてください。訪れる際は、最新の授与品や祈祷の受付時間などを各神社の公式サイトで確認することをおすすめします。


YOKKA編集部

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【関東】子宝・安産祈願で「授かった」と評判の神社6選

情報提供元: YOKKA
記事名:「 【関東】子宝・安産祈願で「授かった」と評判の神社6選