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ヘルシンキからバスで約1時間、東へ約50kmの場所に位置するポルヴォー(Porvoo)。ポルヴォーはフィンランドにある6つの中世都市のなかでも、およそ800年の歴史をもつ フィンランドで2番目に古い都市 といわれています。
運河沿いに並ぶ赤レンガや石畳の通りにパステルカラーのカラフルな街並み、丘の上にそびえ立つ小さな教会などが印象的です。
ヘルシンキの街とはまた一味違ったこじんまりと素朴な街の雰囲気と、18世紀の歴史ある街並みを味わうことができます。
ヘルシンキ・カンピ(Kamppi)にある カンピ・ショッピングセンター 。ここの 地下にあるバスターミナル からOnnibusという高速バスに乗ります。1階もしくは地下のスクリーンでバスと乗り場を確認しましょう。ポルヴォーへ向かうバスは、 Katka行きのF848、Porvoo行きのF861、Porvoon sairaala行きのF863 です。
地下のバス乗り場に降りたら、小さな売店があるのでそこのレジでバスチケットを購入し、乗車します。 Onnibus公式サイト で事前に乗りたいバスをチェックし、ネット予約することも可能です。
こちらのバスはWi-Fiも使えてとても便利!1時間ほどバスに揺られたら、 ポルヴォー・バルガ(Porvoo Barga) というバスターミナルに到着です。帰りのバスチケットもポルヴォー・バルガのバスターミナル付近にあるコンビニで購入することができます。
ポルヴォー・バルガのバスターミナルから北西方向へ進むとパステルカラーの建物が見えてきて、ここがポルヴォーの街の入り口となります。Välikatu通りを入っていくと、丸石を敷き詰めた通りにパステルカラーのカラフルな建物が並ぶポルヴォーの街並みが広がり、まるで人形の世界に迷い込んだかのよう。この2つの通りは雑貨屋やカフェ、ハンドクラフトショップや画廊が並ぶポルヴォーきってのおしゃれ通りです。フィンランドらしいお土産も手に入りますよ。
Jokikatu通りやVälikatu通りを進んでいくと、街の中央に位置する旧市庁舎広場にたどり着きます。広場に立つパステルピンクの時計台が旧市庁舎です。こちらは1762年に建設されたフィンランドで最も古い市庁舎なのだそう。現在はポルヴォー歴史博物館として歴史や絵画、中世の衣装や家具、陶器、ジュエリーなどの展示が行われており、見学することもできます。
こちらの広場では日中に青空マーケットが開かれていることもあります。雑貨や絵画、ハンドクラフト、アクセサリー、グルメ、そしてフィンランドのサウナに欠かせない白樺の葉など地元のならではの商品が並びます。規模は大きくはありませんが、この街らしい温かな空気に包まれてみてはいかがでしょうか。
旧市庁舎広場から石畳の坂道を少し進むと、ポルヴォーの街を見守るかのように丘の上にポルヴォー大聖堂がそびえ立ちます。この大聖堂は15世紀初頭、1418年に建設されました。一番古い部分で13世紀に作られたものも現存していますが、これまで5回もの火災に見舞われており、2008年に現在の姿に修復されました。真っ白な漆喰に切妻屋根が印象的な大聖堂ですが、意外にもシンプルでこじんまりとした大聖堂で、その穏やかさがポルヴォーの街らしさを象徴しているようです。外部とは対照的に内部はゴシック様式で、大きなパイプオルガンに黄金の星形アーチの装飾、シャンデリアなどきらびやかな中世らしい空間が広がります。
冬のクリスマス・ホリデーシーズンに訪れると、さまざまなクリスマス雑貨に出会えます。
旧市庁舎広場にあるSisustus Omettaにはキャンドルやソープなどおしゃれな雑貨や、ユニークなサンタクロースや妖精トントゥの人形などさまざまな雑貨が並びます。こちらの旧市庁舎広場からすぐのShop Sadunhenkiには、きらびやかなクリスマスオーナメントや可愛らしいクリスマスシーズンにぴったりのポストカードもあります。今年のクリスマスに何を飾ろうかとワクワクしながら選んでいると、あっという間に時間が経ってしまいますよ。
Jokikatu通りに位置するNelly's art&craftというショップには、ハンドクラフトのサンタクロースに人形や装飾を買うことができます。ショーウィンドウも可愛らしく、つい惹かれてお店の中へ足が進んでしまうことでしょう!
観光に歩き疲れたら、可愛らしいカフェでひと休みしてみては?
ポルヴォーで有名な国民的お菓子といえば、ルーネベリタルトです。2月5日の誕生日はルーネベリの日と呼ばれるほどの国民的詩人 J.L.ルーネベリ。ルーネベリの奥さんがジンジャークッキーを砕いて作ったカップケーキにラズベリージャムを乗せて作ったのが始まりだそうです。この時期になるとルーネベリタルトを置く店が多くありますが、ポルヴォー出身のルーネベリにちなみポルヴォーでは一年中食べることができるカフェがあります。
ルーネベリタルトで一番有名なのが、Tee-ja Kahvihuone Helmi。中世のお屋敷のような店内では、音楽とともにカフェを楽しむことができます。また、お花畑のようなお庭でいただくのもまた雰囲気があって素敵です。
旧市庁舎広場に位置するCafé Funnyでも、ルーネベリタルトを食べることができます。かわいらしい店内やテラス席では旧市庁舎広場と街ゆく人を眺めながら、ゆっくり休憩してみてください。
ポルヴォー川の河岸に並ぶ赤レンガの倉庫群は、かつては貿易の街として栄えたポルヴォーの象徴的景色です。船で運んできた香辛料、ワイン、コーヒーやタバコなど貿易品をこの倉庫に一時貯蓄していたそうです。現在は赤い倉庫ですが、18世紀に建てられた当初は赤色ではなかったのだとか。この街を訪れるスウェーデン王・グスタフ3世を歓迎する際、外観をきれいに見せるために赤く塗られたのが現在の姿です。
現在は倉庫をリノベーションしたカフェ・レストランが並び、運河沿いの景色を楽しみながらフィンランドの料理をいただくこともできます。緯度の高いフィンランドの冬は、晴れると一日中夕方のような日差しが降り注ぐので、太陽に照らされた倉庫群も素敵です。
11月~12月にかけて、ポルヴォーでは2つのクリスマスマーケットが開催されます。1つ目の場所は高速バスを降りたバスターミナルの近く、ポルヴォー・スクエアです。15店舗ほどのなかには、この地方のハンドクラフトやアクセサリーなどの工芸品、ワインやクリスマスグルメが販売され、クリスマスらしい雰囲気に包まれます。
2つ目は、アートファクトリーで開催されます。より現代的デザインに特化しており、アーティストの街ポルヴォーらしいアート作品に出会うことができます。
ヘルシンキ市内からバスでたった1時間のポルヴォー。中世の面影をそのまま残したパステルカラーの街並みに、ヘルシンキ市内とはまた一味違ったフィンランドを感じることができます。フィンランド旅行の際には、ぜひ少し足を伸ばし、ポルヴォーを訪れてみてはいかがでしょうか。
出典・参考
余暇プランナー
東京拠点に国内外を旅する副業フリーライター。好きなものは旅・舞台鑑賞・ワイン。最近はスノーボートとサーフィンに挑戦中。 『観たことのない世界を覗きにいく』『初めてのものに出会う』『知らないことにチャレンジする』好奇心から、ちょっとだけ自分の見ている世界が広がっていく。これが私の原動力です。「次はここに行ってみたい」が見つかる旅情報を発信していきたいと思います!
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