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シャキシャキとした食感が特徴のれんこん。野菜の皮には栄養があると聞きますが、れんこんの皮は食べられるのでしょうか?今回はれんこんの皮について、食べるメリットのほか、変色していた場合の対処法などについて、管理栄養士が解説します。
れんこんの皮は食べても問題はなく、皮がついたまま調理してOKです。泥や汚れがついている場合は丁寧に洗い流すようにしましょう。
皮つきのれんこんは、きんぴらなどの炒め物、汁物、天ぷらなど、さまざまな料理に使えます。
ただし、れんこんの皮は硬いため歯触りが悪くなったり、煮物の味がしみ込みにくくなったりしてしまいます。食べやすさや使いたいメニューを考慮して、皮つきのまま食べるかどうか判断するとよいでしょう。
れんこんの皮を食べることで、以下のようなメリットを得られます。
れんこんを皮ごと食べることで、皮に含まれる食物繊維やカリウム、ポリフェノールなどを摂ることができます。
日本食品標準成分表にはれんこんの皮の栄養成分値は記載されておらず、厳密な栄養成分値はわかりません。
参考程度ではありますが、佐賀県工業技術センターが行った研究では、れんこんの実、皮、節の部位ごとの違いを調べた結果、カリウム、ポリフェノールは実の部分に比べて皮に多く含まていたことが分かりました。(※)
カリウムは高血圧やむくみの対策に欠かせない栄養素です。またポリフェノールは抗酸化作用があり、老化や免疫機能低下などの原因になる活性酸素を取り除く働きがあります。これらを無駄なく摂りたい場合は、皮ごと食べるのがおすすめです。
※参照:佐賀県工業技術センター研究報告書「農水産物の機能性を強化する加工条件の構築と応用-レンコンの部位ごとにおける成分および機能性比較-」
皮は実の部分に比べると硬いため、シャキシャキとした歯ごたえを楽しめます。料理のよいアクセントになってくれるでしょう。
またよく噛んで食べられるのもメリットです。早食いや食べ過ぎ防止効果も期待できます。
れんこんを皮ごと食べるとき、どのような点に注意すべきなのでしょうか?気をつけるポイントを解説します。
皮は実の部分に比べると消化が悪いため、食べ過ぎると消化不良を起こすことがあります。大量に、続けて食べるのは控えておきましょう。
とくに消化能力の低い小さな子どもや、胃腸の調子が悪い方は、皮はむいて食べる方が安心です。
硬い皮がついていることで、煮物の味がしみ込みにくくなる場合があります。煮物に使えないわけではありませんが、どちらかというと炒め物やスープ、すりおろして使う方が調理しやすいでしょう。
れんこんの実の部分や穴の中が変色していた場合、傷んでいる特徴がなければ食べられます。
れんこんにはタンニンというポリフェノールが含まれ、空気に触れたり加熱されたりすることで赤・紫・黒・褐色などに変色することがあります。ポリフェノールなので食べても問題ありません。
れんこんが傷んでる場合は、ぬめりや汁が出ている、変なニオイがするなどのサインが見られます。このようなサインが見られたら、食べるのを控えておきましょう。
皮付きのれんこんでもおいしく食べられる簡単レシピをご紹介します。
豚とたたきれんこんの磯辺揚げ
豚こま切れ肉、れんこん、○しょうゆ、○酒、○しょうがチューブ、○片栗粉、○青のり、サラダ油
調理時間:15分
豚こまれんこんハンバーグ
豚こま切れ肉、れんこん、○しょうがチューブ、○しょうゆ、○酒、○片栗粉、●白だし、●みりん、片栗粉、サラダ油
調理時間:15分
れんこんと豚バラのピリ辛炒め煮
れんこん、豚バラ肉(薄切り)、赤唐辛子、○しょうゆ、○みりん、○酒、○和風だしの素(顆粒)、ごま油、白いりごま
調理時間:20分
れんこんは皮ごと食べられ、皮に含まれるさまざまな栄養素も摂ることができます。シャキシャキとした食感がプラスされ、いつものれんこんとは違う味わいも楽しめます。ぜひ一度試してみてくださいね。