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胃もたれしているきや、お腹の調子を崩しているなどの胃腸の調子が悪いとき、お腹に優しい食べ物で少しでも辛さをやわらげたいですよね。このようなときは消化にいいものを食べて、胃腸を休ませてあげるのが回復への近道です。この記事では、お腹に優しい食べ方のコツや食べ物の例、コンビニで手軽に手に入るメニュー例を管理栄養士が解説します。
胃もたれやお腹の調子を崩しているときは、とにかくお腹に優しい食べ物や食べ方、調理法を心がけましょう。
まずは消化にやさしい食べ物を選びましょう。
具体的には脂質が少なく食物繊維が少ない食べ物を選び、胃腸の負担を少なくしてあげます。
食べ物やメニューは後ほど詳しく説明します。
胃腸を刺激するもの、消化に時間がかかるものは胃腸の負担になるため避けるか、少量にしておきましょう。
例えば、スパイスや唐辛子などの香辛料、アルコール、コーヒー、炭酸飲料、塩気の強い食品などは胃や腸を刺激してしまいます。またれんこんやごぼうなど繊維質の野菜、バラ肉などの脂質の多い肉、たこやいかなどの魚介類、揚げ物や炒め物などの脂っこい料理は消化の負担になります。さらに、冷たいもののとり過ぎも胃腸にとっては刺激です。なるべく温かいものを食べるようにしましょう。
ほとんどの食べ物は、やわらかく加熱することで消化しやすくなります。ご飯であればお粥などのやわらかい状態にする、また野菜は生よりもよく加熱する方が消化される時間が速くなります。胃腸の調子が悪いときは、なるべく加熱したメニューを選ぶようにしましょう。
よく噛んで食べることも消化の負担を減らしてくれます。よく噛むと唾液が出て消化を助けてくれ、消化にかかる時間も短くすることができます。早食いの習慣がある方はとくに意識してみましょう。
お腹に優しい具体的な食べ物とメニュー例を紹介します。
主食はやわらかく炊いたご飯やお粥、やわらかく煮込んだうどんを選びましょう。もしパンを食べたい場合、総菜パンや甘い菓子パンなどの脂質が多いものを避け、食パンやロールパンなどのシンプルなものを選ぶようにします。パスタやラーメンは脂質が多いため避けましょう。
お粥、卵雑炊、煮込みうどん…など
レトルトのお粥、レトルトの雑炊、温かいうどん…など
主菜は脂質の少ないものを選びましょう。卵、豆腐、タイやタラなどの白身魚、鶏ささみや皮を除いた鶏肉は脂質が少なく消化の負担が少ない食べ物です。
卵や肉などを加熱しすぎると、適度に加熱したものと比べると消化が悪くなります。卵は半熟かふんわりと仕上がるように加熱し、肉は加熱して硬くなりすぎないように気をつけましょう。
温泉卵、茶碗蒸し、卵豆腐、卵とじ、スクランブルエッグ、プレーンオムレツ、湯豆腐、冷ややっこ、白和え、白身魚の煮付け、焼き魚、蒸し鶏、鶏のみぞれ煮…など
温泉卵、茶碗蒸し、卵豆腐、だし巻き卵、豆腐、白身魚の煮付け(赤魚やカレイ)…など
野菜は繊維質でない消化にやさしい野菜を選びましょう。
具体的には、だいこん、白菜、きゃべつ、にんじん、かぼちゃ、じゃがいもなど。
反対に避けたいものは、食物繊維の多いれんこん、ごぼう、オクラ、たけのこ、野菜のほかにはきのこ類、ひじきやわかめなどの海藻類などです。
調理法は煮るかスープにするなど、野菜がやわらかく調理できる方法を選びましょう。
【料理例】
野菜スープ、味噌汁、野菜の煮物、煮びたし、野菜の卵とじ…など
【コンビニで手に入るメニュー例】
野菜スープ、インスタント味噌汁、インスタントのコーンポタージュ、温野菜サラダ、お浸し、おでんの大根…など
胃腸の調子が悪く食欲もあまりない場合は、消化にやさしいフルーツやフルーツの缶詰、ゼリー、ヨーグルトなどを選んでもいいでしょう。
酸味のあるフルーツは胃を刺激してしまうため、りんごやバナナ、桃の缶詰などがおすすめです。ゼリーは酸味のあるフルーツを使ったものや、カフェインを含むコーヒーゼリーは避けておきます。栄養補給できるタイプのゼリー飲料を選んでもいいでしょう。
ただし、このような冷たいものをとりすぎてしまうと、反対に胃腸の負担になってしまいます。少量にするか、少し常温に置いてから食べるなどの工夫をしてください。
【食べ物、メニュー例】
バナナ、りんご、桃の缶詰、ヨーグルト、フルーツヨーグルト、杏仁豆腐、プリン(ホイップなどがのっていないもの)、牛乳プリン、桃やりんごのゼリー、栄養補給できるゼリー飲料
バターやマヨネーズは消化に悪いと思われがちですが、実は少量であれば消化にやさしい食べ物なんです。乳化された油は消化にやさしく、とくにバターは食用油脂類の中でもっとも消化が早いといわれています。
食パンを卵と牛乳で浸してやわらかくして、少量のバターで焼いたフレンチトーストは、消化にやさしく栄養補給もできる優秀なメニューです。
ただし、下痢が続くときは脂質を控える意味でもバターやマヨネーズは避け、回復した頃に食べるようにしましょう。
胃腸の調子が優れないときは、このようなお腹に優しい食べ物で胃腸を休ませてあげてくださいね。それでも調子の悪さが続くときは、自己判断せず医療機関の受診も検討しましょう。