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乾物の代表格・切り干し大根。食べるとおいしいのは知ってるけれど「煮ものくらいしか思い浮かばない地味な存在」なんて、そんなイメージを持っている人も多いのでは?実は、その地味なビジュアルとは対照的に、栄養価がギュッと詰まったヘルシー食材です。そんな切り干し大根の魅力と、戻し方、オススメレシピを管理栄養士が紹介します。
切り干し大根はその名の通り、切った大根を干して作られている乾物。秋から冬にかけて収穫された大根を切り、保存のために天日に干して乾燥させています。
乾燥した切り干し大根を調理する際は、まず水に漬けて戻す必要があります。水で戻すと重量はおよそ4倍程度になるため、戻す際は4倍に増えることを考慮して分量を調整するように注意しましょう。
さて、肝心の戻し方ですが、まずは流水でサッと洗ったら、ぬるま湯に20分ほど浸けます。太さによっては20分では戻らないこともあるので、少し食べて戻っているかを確認すると安心です。
切り干し大根といえば独特のにおいが特徴的。「あのにおいがどうも苦手」という人は、沸騰したお湯で2分ほど茹でこぼしてから使うことをおすすめします。ほんのひと手間で気になるにおいを軽減できますよ。
さて、ここからは切り干し大根が本当の意味で買うべき食材である理由を見ていきましょう。
切り干し大根の原料である大根は、もともと安価で家計の強い味方ですよね。そんな大根で作られた切り干し大根も、同じくリーズナブル。その上もともとが保存目的で作られているため、日持ちするもの嬉しいポイントです。ストックしておけば「冷蔵庫に野菜がない」「野菜の高騰で困った」といった時に大活躍してくれること間違いなしです。
開封して残った切り干し大根は空気を抜いてジッパー付き保存袋に入れ、冷蔵庫に入れておけば1カ月程度は保存ができますよ。
切り干し大根には特に女性に嬉しい栄養素が多く含まれています。
骨を丈夫に保つのに不可欠な栄養素のカルシウム。特に閉経後に女性ホルモンが減少すると、骨粗鬆症に悩む女性も少なくありません。カルシウムはきのこ類に多く含まれるビタミンDや、大豆などの豆類に多いマグネシウムを一緒に摂ることで吸収率がアップするため、献立に取り入れる際は参考にしてみてください。
貧血も女性に多い悩みのひとつ。切り干し大根などの植物性食品に含まれる非ヘム鉄はレバーや牛肉などの動物性食品に含まれるヘム鉄に比べ、体への吸収率は高くありません。しかし一緒に良質なたんぱく質(肉、魚、たまご、豆腐など)やビタミンC(野菜や果物)を摂ることで吸収率を高めることができます。切り干し大根の煮ものに油揚げや鶏肉、大豆を入れたり、切り干し大根のサラダに野菜をプラスしてみてくださいね。
男性に比べ女性は便秘に悩む人が多いですよね。切り干し大根に含まれる不溶性食物繊維は腸の動きを高めるため、便秘解消に効果が期待できます。また、動脈硬化を防ぐなど生活習慣病予防にも一役買ってくれます。
切り干し大根は安価であるだけでなく、ひき肉に混ぜてハンバーグや餃子、肉団子などの種にすると、少ないお肉でもかさ増しができます。切り干し大根の特徴でもあるポリポリとした食感で、食べ応えも大満足。お肉の量が減れば、コストだけではなくカロリーもカットできるのでWで嬉しいですね。
最後に、切り干し大根を使ったサラダのレシピを紹介します。ごま油とツナのコクがクセになるおいしさですよ。
ツナ缶詰(油漬け) 1缶(70g) / 切り干し大根 25g / 小ねぎ(あれば) 1本 / ポン酢 大さじ2 / ごま油大さじ1/2
1. 切り干し大根を流水で洗い、たっぷりの水に20分浸ける。鍋に湯を沸かし、水気を切った切り干し大根を入れて3分茹でる。ざるにあけ、粗熱が取れたら水気を絞ってざく切りにする。
2. 切り干し大根と油を切ったツナ、ポン酢、ごま油をボウルに入れて和える。器に盛り、小口切りの小ねぎをのせる。
安価でヘルシー、保存もできる優秀食材の切り干し大根。ぜひ活用してみてくださいね。