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多くの料理に活用できて、家庭でもストックしておきたいじゃがいも。でもこのじゃがいも、もしかして腐っている……?と不安になったことはありませんか?この記事ではじゃがいもが腐っているかチェックするポイントやじゃがいもが腐る原因をご紹介します!
長い期間保存ができるイメージのあるじゃがいもですが、実際どれぐらい保存することが可能なのでしょうか。
じゃがいもは夏場の暑い時期以外は、冷蔵よりも常温保存が最も適しているといわれています。日光を避けて風通しの良い場所で保管することで夏場は1週間、冬場は約2、3ヶ月保存が可能です。
また夏場でも長持ちさせたい場合は、新聞紙などに包んで冷蔵庫の野菜室に入れておくことで約1ヶ月程度保存することができます。
気をつけて保存をしていても、うっかり腐らせてしまっていることもあると思います。そもそもじゃがいもが腐ってしまう原因として、「光」と「湿気」の2つが挙げられます。
じゃがいもは光(日光・蛍光灯)にあたることによって、天然毒素であるソラニンやチャコニンを増やしてしまいます。この毒素は嘔吐や腹痛を引き起こすことがあり保管時には光を当てないように注意が必要です。
また、じゃがいもは「湿気」も苦手としています。土がついたまま保存してしまうと湿気をためてしまい、腐敗を進める原因になってしまいます。
ここからは見た目や触感、臭いなどでわかるじゃがいもの変化のポイントについてご紹介します。
まずは、すぐにわかる見た目の変化を5パターン紹介します。
じゃがいもの表面に白いフワフワとした綿のようなものがついているときは、カビが発生しています。
このような場合、水でカビを洗って落とすことができれば使える可能性があります。カビている部分を切って、断面を確認してみて下さい。
既に広範囲にカビが広がってしまっている場合や、触るとブヨブヨに柔らかくなってしまっている、また異臭がする場合は諦めて廃棄しましょう。異臭もなく断面がきれいで問題なさそうであれば、カビを避けるために厚めに皮を剥いてから調理してください。
じゃがいもから芽が生えてしまっている場合は、芽やその付近に先述した天然毒素であるソラニンやチャコニンが多く含まれている可能性が高いです。
芽が生えている部分を、根元を含めて厚めに切り取りしっかりと取り除いてから調理してください。あまりにも大量に生えている場合は諦めて廃棄しましょう。
皮自体が緑色に変化している場合もあります。こちらはじゃがいもの芽と同様に、天然毒素が多く含まれています。
この場合、皮を厚めに剥いて緑色の部分をしっかりと取り除いてから調理してください。また加熱してもこれらの毒素は大幅には弱まりませんので、注意して取り除きましょう。全体的に緑色に変色している場合は、危険なので廃棄するようにしてください。
じゃがいもの皮を剥くとピンク(※1)や赤茶色(※2)に変色していたことはありませんか?こちらの原因としては主に「低温障害」と「褐変反応」が挙げられます。
「低温障害」は、通常2〜4℃で保存するじゃがいもをそれ以下の温度で保管されたときに起きる反応です。「褐変反応」はじゃがいもに含まれているチロシンという物質が空気に触れることで酸化反応を起こし、メラニンという物質に変化します。(※3)このメラニンが蓄積し、ピンク色から黒色に徐々に変色していきます。どちらも腐っているわけではなく、生理的なものですので食べても問題ありません。
また、黒く変色した場合は先述の「褐変反応」に加えて、水煮や調理した後に黒くなる「水煮黒変」という現象が考えられます(※4)。じゃがいもに含まれるジフェノールと鉄分の含有量が多いときに起きる現象です。こちらも食べても害はありません。
※1…参考:公益財団法人 福岡県学校給食会 野菜類と加工品
※2…参考:かながわ食の安全・安心相談ダイヤルに寄せられた相談と回答
※3…参考:じゃがいも中のポリフェノール物質に関する研究
※4…参考:野菜|商品Q&A|コープこうべ 商品検査センター
じゃがいも本体から茶色い汁が出ている場合は、腐っている可能性が高いので諦めて破棄しましょう。
続いて触ってみてわかる変化のポイントです。じゃがいもを触ってみて柔らかい状態である場合、じゃがいもの水分が抜けてしまっている可能性が高いです。中を切って茶色い汁が出ている、異臭を放っている、あまりにもブヨブヨしている場合は破棄をおすすめしますが、ただ柔らかいだけであれば食べても問題ありません。ただし味は落ちている可能性が高いので早めに食べきりましょう。
腐っているか怪しいじゃがいもはにおいもチェックしてみましょう。明らかに異臭を放っている場合は腐っていますので諦めて破棄しましょう。
最後に切ってわかる変化のポイントです。
全体的に黒い場合は腐敗している可能性が高いですが、中心部に空洞があってその部分が黒い場合は「中心空洞症」という現象です。じゃがいもが急激に成長することで中心へのでんぷんが行き届かずに起きると考えられています。中心部分を除去すれば食べても問題ありません。
じゃがいもは「光」と「湿気」が苦手な野菜です。保存する際の家庭でできるポイントとしては、光や湿気を防ぐために新聞紙で包んで保存することです。新聞紙が湿ってきたら交換することも鮮度を保つためにおすすめです。
腐っているかどうかの判断で迷ってしまうじゃがいもですが、食べてしまうと危険なサインと、生理的な反応である場合があります。今回ご紹介したチェックポイントを参考に見極めてみて下さいね。