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じゃがいもを使って調理している最中に、いつのまにか黒ずんでいた、紫色に変色していた、そもそも皮が緑色だった…などという経験はありませんか?変色しているじゃがいもを、そのまま食べても問題ないのか不安になってしまいますよね。この記事では変色の原因や防止策をご紹介します!
そもそも何故じゃがいもは変色してしまうのでしょうか。原因は大きく分けて、保存時にすでに変色してしまっている「天然毒素」や「低温障害」、またじゃがいもを切断し時間が経つことで変色する「剥皮褐変」と「水煮黒変」の4つがあります。
それぞれの原因で変色する色や食べることは可能かなどが異なりますので、調理や破棄する前に見極めていくことが重要です。
変色する代表的な色と、食べることが出来るかをそれぞれ原因とともにご紹介します。
調理しようとしたらすでに皮が緑色に変色していた場合は、光によってじゃがいもの「天然毒素」が増えてしまったことが原因で起こります。緑に変色した部分にはソラニンやチャコニンという種類の天然毒素が多く含まれており、食べてしまうと吐き気や嘔吐、下痢などの症状を引き起こします。また、加熱してもこれらの毒素が減ることは期待できません。
緑色に変色している場合は、皮を厚めに剥いてみて可食部が白ければ食べることが出来ますが、全体が緑色の場合や苦みやえぐみを感じる場合は危険ですので破棄してください。
じゃがいもの切断面に既に赤やピンクの斑点があったときは、「低温障害」が原因です。保存時に2℃以下で保存してしまった場合、低温障害が起きてしまいます。
また、切断してしばらくするとピンク色に変色してきた場合は、「剥皮褐変」という酸化反応が原因です。切断面が空気に触れることで、じゃがいもに含まれるチロシンが酸化してメラニンに変化します。このメラニンが蓄積することで、ピンク→赤→褐色→紫→黒と変色していきます。
どちらの原因にしても生理的な現象ですので、食べても味・安全性ともに問題ありませんが、いつもと見た目が違うのでぎょっとしてしまうかもしれません。気になる方は、赤い部分を切り取る、またはマッシュにして潰す、カレーに入れるなど目立たない方法で調理すると良いかもしれません。
茹でる、また調理時に黒くなった場合は「水煮黒変」が原因です。じゃがいもに含まれるジフェノールと鉄分が多く含まれていた時に結合して起きる現象で、加熱することで急激に進行します。残念ながら、栽培時や購入時に見た目で判断することは出来ません。
こちらも味や安全性は問題なく食べることが出来ますが、見た目が悪くなってしまいますので黒い部分を切り取るか、目立たない方法で調理することをおすすめします。
切ったあとピンク色などに変色する「剥皮褐変」は事前に対処することで防ぐことができます。変色を防ぐ方法を3つ紹介します。
水に入れることで酸化してしまうのを防ぐ、一番簡単な方法です。切ったものからすぐに常温の水にいれて5~10分つけてください。10分以上経過すると、栄養素が流れ出てしまうので長時間つけないように気をつけましょう。
酢を混ぜた水につけて酸性にすることで、酵素の働きを低下させて変色を防ぐ方法です。入れる酢は約小さじ1杯程度の少量で、10分程度つけるだけです。またこの方法では酵素の働きを抑えるため、調理中に黒く変色する「水煮黒変」も防ぐことができます。
冷凍してしまうことで変色を防ぐ方法です。ただし、生のまま冷凍すると水分が抜けてしまい、食感や味が落ちてしまうので、マッシュにして冷凍するのがおすすめです。1ヶ月程度の保存がきくため、ポテトサラダやコロッケに使うときに時短になって便利です!
また、この他にも保存時に既に変色してしまう「天然毒素」は、保存時に光が当たってしまうことが原因です。「低温障害」は保存時に2℃以下の場所で保存してしまうことで発生します。保存方法に気を付けることで、変色を防ぐことが出来る可能性もあるので保存方法にも気を付けてみて下さい。
保存方法や切断によってさまざまな色に変化してしまうじゃがいも。原因を把握し、対策をしっかりと行うことで、食中毒や無駄な破棄を防ぐことが出来ます。是非ご家庭で試してみて下さい。