- 週間ランキング
フライドポテトにじゃがいもの皮がついているのを見たことはあるけど、自分で調理するときは皮付きのままでも大丈夫なのでしょうか?この記事では、じゃがいもを皮ごと食べて大丈夫なのかを解説します。また皮ごと食べるメリットや、注意点も併せてお伝えします。
結論からいうと、じゃがいもは皮ごと食べても大丈夫です。後述するいくつかの注意点を守れば、安全に食べられます。
皮付きのまま焼いたり揚げたりすると、香ばしい風味がプラスされて美味しく仕上がりますし、皮に含まれる食物繊維を摂ることができます。
皮ごと食べるときに、表面についた残留農薬が心配という方もいるかもしれませんが、大きな心配は不要です。食品中に残留する農薬について、ヒトの口に入っても大丈夫なように残留基準が国によってきちんと定められています。(※)
また調理する際、じゃがいもについた土を落とすためによく洗う必要がありますが、このとき表面についた農薬も一緒に洗い流せます。
※参照:厚生労働省 食品中の残留農薬等
じゃがいもを皮ごと食べるときに気をつけたいポイントについて解説します。
じゃがいもから芽が出ていたり、皮が緑色になっている場合は皮ごと食べられません。芽はしっかりと取り除き、皮は緑色の部分がなくなるまで厚く剥いて使いましょう。
芽や緑の皮の部分にはソラニンやチャコニンという天然毒素が含まれ、おう吐や下痢、腹痛、頭痛、めまいといった症状が起こる原因となります。(※)
じゃがいもに芽や緑色の部分がある場合、取り除いて皮を剥いて使いましょう。
じゃがいもの皮は食べてOKとお伝えましたが、積極的にたくさん食べるのはおすすめしません。農林水産省からは「できるだけ皮を剥いて食べること」がすすめられています。(※)
というのも、じゃがいもに芽や緑色の部分がなくても、皮自体に微量のソラニンやチャコニンが含まれているからです。そのためじゃがいもの皮をたくさん食べることで、ソラニンやチャコニンを多くとってしまう恐れがあります。
少量であれば問題はありませんが、「皮には栄養があるから」と積極的に食べたり、じゃがいもの皮を使って料理を作ったりするのは避けましょう。
※参照:農林水産省 ソラニンやチャコニンによる食中毒を防ぐには
家庭菜園などで育てたじゃがいもは、未熟で小さいものが収穫されることがあり、ソラニンやチャコニンを多く含んでいることがあります。実際、小学校などで栽培したじゃがいもの皮や芽を取り除かなかったために、食中毒となってしまった事例が毎年起きています。(※)
家庭菜園などで育てたじゃがいもを食べるときは、必ず皮を剥くようにしましょう。
皮ごと食べるときは、表面についた汚れや土をしっかりと洗い流すことが大切です。じゃがいもを流水で洗い流しながら、スポンジやタワシを使い、でこぼこした部分までしっかり洗いましょう。
じゃがいもを皮ごと食べるなら「新じゃが」がおすすめです。普通のじゃがいもも皮ごと食べられますが、皮が硬く食感が気になってしまうため、煮物などには向きません。
新じゃがであれば皮がやわらかいため、揚げ物や焼き物だけでなく、炒め物や煮物など幅広く使えます。新じゃがにも男爵、メークインと品種がありますが、どちらでも皮つきのままおいしく調理できます。
新じゃがを皮ごとおいしく食べられるメニューを2つ、ご紹介します。
カリっと炒めたベーコンと、新じゃがをカレー粉で炒め合わせたメニューです。じゃがいもの皮の面に焼き色をつけることで、香ばしい仕上がりになります。
シンプルな味付けで、じゃがいも本来の味わいを楽しめますよ。ブラックペッパーやマスタードをプラスして、大人な味にするのもおすすめです。
鶏手羽元と新じゃがだけで作る、シンプルなスープカレーです。作り方は手羽元を焼いて、新じゃがと調味料で煮込むだけ。簡単に本格的なスープカレーが作れます。
手羽元のうまみがスープに溶け込んで、ホクホクした新じゃがによく合います。
じゃがいもの皮は積極的に食べない方がいいとはいえ、皮の風味が好きで楽しみたい方も多いはず。皮の芽や緑色の部分に気をつけて、おいしく安全にいただきましょう。