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安価で栄養たっぷり、普段の料理にも欠かせない「もやし」ですがどうやって保存するのが最適なのでしょう?唯一の欠点ともいえる足のはやさですが冷凍保存をしても問題ないのでしょうか?気になる保存方法を解説します。
もやしといえば、安価で節約したい方の強い味方ですよね。ただ、足がはやいため、あまり保存に向いていないイメージがあるのではないでしょうか。実際、もやしを袋に入れたまま放置していくともやしから水分が出てしまい、なんだか臭いもする……なんて経験をされた方もいらっしゃるかもしれません。
基本的にはもやしなどをはじめとした野菜は冷蔵庫で保存するものが多いです。その中にはきのこ類や玉ねぎなど冷凍保存に向いている野菜もありますが、もやしはどうなのでしょうか?あまりもやしを冷凍保存するイメージがないので、実際に試してみました。
実際に、下記の3パターンで1週間冷凍保存しました。
また、どの状態が調理に向いているかを確認するためにフライパンでさっと炒めて加熱しました。
それでは、一つずつ冷凍された状態と加熱した状態を見ていきましょう。
冷凍した状態は、大きなかたまりになることなく、1本ずつバラバラに分けることができました。調理する際はかなり便利そうです。
加熱すると水分があまり出ず、もやし特有の食感も残っておりシャキシャキとしていました。炒め物や蒸し物に使用するのには問題なさそうです。
冷凍した状態は、一部かたまりの状態になっています。また、水にさらしたため、もやしの表面に付着していた水分が氷になって付着していました。
加熱すると、そのまま冷凍した状態よりもかなり水分が出てきてしまいました。食感もあまり感じられず、水分が出てしまっているからか、旨味も逃げてしまっており、もやしの臭いが強く感じられました。この方法はあまり冷凍保存には適していなさそうです。
冷凍した状態は、ひとつの大きなかたまりの状態になりました。このパターンで保存する場合は、あらかじめ使う分で小分けにして保存するのが良いでしょう。
加熱した状態がこちらです。臭みはあまり感じず、そのまま冷凍保存した状態まではいかないが、多少のシャキシャキとした食感が残っています。加熱した状態のままごま油などと和えてナムルにするのがおすすめです。
冷蔵庫で保存したものと冷凍保存したものを比べると、やはり風味や食感は冷蔵保存のものが良い状態です。一度冷凍してしまうと、もやしに含まれている水分が凍ってしまい、解凍時にそれが抜けてしまうため、風味や食感が落ちてしまうのです。購入後、すぐに料理に使う場合は冷蔵保存で問題ないでしょう。
冷蔵保存のものに一番近い冷凍保存の方法は、袋のまま冷凍保存するパターンです。保存方法も楽で調理もしやすいので、この方法が一番おすすめです。
もやしを袋のまま冷蔵保存する場合は、目安として2~3日程度で悪くなってしまいます。もやしは発芽中の新芽のため、衝撃や菌に弱く劣化しやすい野菜です。それ以上保存する場合は冷凍保存がおすすめです。
冷凍保存の目安はだいたい2週間程度。使うときは使いたい分だけ取り出しましょう。一度に全て解凍してしまい、再度冷凍すると食感や風味が失われてしまいますので注意してください。
冷凍保存したもやしは、解凍せずにそのまま炒め物に使用することである程度食感を残すことが出来ます。今回はそんな冷凍もやしを使ったオイスター炒めをご紹介します。ボリュームたっぷりでご飯がすすむおかずメニュー。安価な鶏肉を使って節約したい方にもおすすめです。
鶏もも肉 / 1枚(300g) / もやし(冷凍) 1袋 / サラダ油 小さじ2 / 塩こしょう 少々 / おろしにんにく 小さじ1 / オイスターソース 大さじ2
1.鶏肉は食べやすい大きさに切る。
2.フライパンにサラダ油、おろしにんにくを入れて弱火で香りが立つまで熱する。香りが立ってきたら鶏肉を入れて塩こしょうを振り、焼き色がつくまで中火で炒める。
3.もやしを加えてさっと炒め、オイスターソースを加えて水気が飛ぶまで強火で炒め、器に盛る。
水分がしっかり飛び、オイスターソースが全体になじんだらお皿に盛り付けましょう。
・にんにくの香りが立つまで弱火でじっくり加熱する
香りが油に移ることでコクが増し、美味しく仕上がります。すぐに具材を入れて混ぜたくなりますが、気持ちを抑えてじっくり待つことがおすすめです。
・もやしの水分を十分に飛ばすこと
冷凍のもやしは通常のもやしと比べるとどうしても水っぽくなりがちです。水気を飛ばしながら炒めることを意識しましょう。
実際にもやしを冷凍保存してみましたが、袋のまま冷凍保存できるのはとても便利だと感じました。もやしは価格が安いので、冷凍保存することが分かれば、まとめて購入することもできそうですね。もやしを冷凍保存して、日々の料理に活用していただけたら嬉しいです。
記事監修:管理栄養士 宮﨑奈津季
レシピ制作/撮影:フードコーディネーター 細野沙也加