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デリケートだったりお気に入りだったりするほど、「手洗い」が必要な衣服のお洗濯。実際、どのように手洗いをしたら良いのか悩む人は多いかと思います。お洗濯マニアの筆者に正しい手洗い洗濯術を紹介してもらいます。
お洗濯マニアのハナです。皆さんが洗濯物を手洗いするのはどのような場面でしょうか。汚れた衣類を単独で洗う時や少量の洗濯物を洗う時、またはデリケートな衣類を洗う時、洗濯表示に「手洗い」マークが明記されている場合だと思います。今回は、洗濯表示が「手洗い」のみOKというような、デリケート衣類の基本的な洗濯方法を紹介します。
手洗いをする際には、水をためる容器(洗面所、シンクでも可)と、おしゃれ着用洗剤(またはドライ用洗剤)をご用意ください。おしゃれ着用洗剤の液性は中性。「衣類にやさしい」のが特徴なので、手洗い用にはおしゃれ着用洗剤を使ってくださいね。
濃い色の衣類や色柄物を洗う場合、まずは色落ちチェックが必要です。白い布またはキッチンペーパーを指に巻きつけたら、おしゃれ着用洗剤の原液を少量つけて衣類の裏面など目立たない箇所を叩きます。その時に色移りがないかチェックしましょう。色移りがあった場合は、洗濯は単独で。ひどく色が落ちるようなら、自宅で洗うのは諦めてクリーニング店にお願いしましょう。
洗濯によって衣類の縮みが心配な場合は、型をとって置くことをおすすめします。
型を取るのは、万が一にも衣類が縮んでしまった時に、アイロンで元の大きさに戻すため。
包装紙の裏など、大きい紙に衣類を広げてペンで型取りをしておくと便利ですよ。衣類にインクがつかないように、一回り大きく描きましょう。
汚れている面が表にくるように、洗濯物を畳んでから洗濯液につけましょう。畳んだ方が型崩れしにくくなります。洗濯液の濃度はパッケージの裏に書かれている使用量に従ってください。一般的なおしゃれ着用洗剤の場合は、水4Lに対して洗剤液が10ml、というパターンが多いです。
それでは、いくつか手洗い方法を紹介します。どの方法で洗うかは、洗濯をするものの種類によって選んでくださいね。
押し洗いは、水中の中で衣類を手のひらで押して離してを20回ほど繰り返します。なお、押し洗いに向いている素材はニット類や厚手の素材です。
アコーディオンを弾くときのように、衣類を水の中で寄せて広げるを20回ほど繰り返しま
す。アコーディオン洗いに向いている素材は、ストールやシャツ、スカートなど薄手の素材です。
汚れやすい部分を手でやさしく握り、汚れを押し出すように洗うのがつかみ洗いです。気になる部分をつかむので「部分洗い」とも呼ばれます。つかみ洗いに向いている素材は、ニットの袖や襟元など汚れやすい箇所です。
衣類を洗濯液につけておくだけなのが「つけ置き」です。おしゃれ着用洗剤やつけ置き専用洗剤の場合は、5〜20分間、つけて置きましょう。汚れ落ちに定評のある酸素系漂白剤を使う場合は20分〜数時間程度、汚れが落ちるまでつけ込みます。つけ置きに向いているのは、汗やジュースなど水溶性の汚れが気になる衣類。もしくは、汚れがひどくつけ置き専用洗剤や酸素系漂白剤を使う場合です。
それぞれの手洗い方法で衣類を洗い終わったら、洗濯機で脱水します。手洗いしたのに洗濯機を使っていいの、と驚く方も多いかと思いますが、これは洗剤成分を洗濯機によって遠心分離して、すすぎを楽にするためです。手洗いした衣類を洗濯機に入れて脱水ボタンを押し、高速回転に入ってから1分ほどで止めて、洗濯物を取り出しましょう。
そのあと、シンクや容器に新しい水を貯めて再び衣類を入れてすすぎます。水の濁りがなくなるまで、水を換えて2〜3回すすぎましょう。柔軟剤を入れるタイミングはすすぎ終わった後。新しい水に柔軟剤を入れて1〜2分ほど衣類を浸し、再び洗濯機で脱水します。脱水時間は高速回転に入ってから30秒〜1分ほどでOKです。
デリケート衣類は、太陽に当てないように陰干しすると色褪せなどが防げます。糸を編んで作られるニットやポロシャツなどは、ハンガーにかけて干すと型崩れの原因になりますので、平干しするようにしましょう。
平干し用のネットがない場合は、写真のようにワイヤーネットとズボンハンガーを組み合わせて作ることができます。干しやすいように工夫してみてください。
気を付けて手洗いをしても、万が一縮んでしまった場合は、洗濯前に取っておいた型に合わせてアイロンで衣類を伸ばします。上記の写真のようにアイロン台に洗濯バサミで片方を固定し、片方の手で衣類を伸ばしながら、もう片方の手でアイロンのスチームをかけると、きれいに伸びますよ。
ひとことで「手洗い」と言っても、その方法はさまざま。いつもはクリーニングに出していた衣類を自分で洗ってみませんか。ぜひ参考にしてみてください。