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肉料理の代表格、ステーキ!! 時には奮発して家族に食べてもらいたいと思うものの、「おいしい肉は高く、安い肉は硬くていまいちだし……」と躊躇する人も多いのではないでしょうか。そんな皆様へ朗報です! 安い牛肉でも、ジューシーで柔らかく仕上げる方法をご紹介します。焼き方のコツを覚えれば、安い肉が高級肉のように大変身。家族でお腹いっぱい、おいしいステーキを味わいましょう。レシピ考案は、管理栄養士の筆者GOHAN-MAYUです。
安い肉は、「パサパサしてジューシーさが無い」「硬くて噛みきれない」というイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。しかし、これは肉を焼いた時によくありがちな失敗例です。下処理と加熱の温度に気をつければ、安い肉でも柔らかくジューシーに仕上げることができます。
生の肉は柔らかいですが、歯で噛み切るのは難しいというのはご存知でしょうか。肉は加熱をすることで、筋肉のたんぱく質が固まってきます。たんぱく質が固まってくることで、歯がサクッと入り、噛み切ることができるようにるのです。加熱を始め、60℃付近までは温度が高くなる程、食べやすい柔らかさに近づいていき、65℃を超えると急激に硬くなってきます。また、65℃を超えて肉のたんぱく質が急激に縮むと、細胞内から旨味成分が溶け出して肉の中に広がります。しかしここで加熱をし過ぎてしまうと、旨味成分である肉汁が肉の外に漏れ出して、パサパサしてた肉になってしまうのです。
安い肉を高級肉のように変身させる焼き方のポイントは5つです!
冷蔵庫から出したての肉は冷たく、加熱に時間がかかります。冷たいままの肉を焼くと、「表面は焼けたけれど中は生焼けだった」「中まで火を通すのに時間がかかってパサパサになってしまった」なんていう失敗のもとに。焼き始める30分〜1時間前に冷蔵庫から出し、常温に戻しておきましょう。
肉を加熱すると、肉の繊維質が急激に縮み、形や大きさが変わります。反り返ってしまって上手に焼けなかったり、食べた時に筋を感じたりする原因に。これらを防ぐために、切り目を入れて、繊維質を短くしておきます。
塩を振ると肉の内部の水分が表面に引き出されてきます。塩を振ってから焼くまでの時間が長いと、旨味成分とともに肉内部の水分が流出してしまいます。塩は焼く直前に振りましょう。
中心まで加熱し過ぎないためには長い時間の加熱はNG。強火で表面においしそうな焼き色をつけましょう。柔らかく仕上げるためにも、加熱は強火・短時間がポイントです。
火を止めた後でも、熱を持った肉は加熱が進んでいきます。これを利用して、焼いた後にアルミホイルで包ん少し休ませましょう。中心部までじわりと加熱され、絶妙な焼き加減になりますよ。さらに、加熱することで温まり、肉の中を巡っている肉汁を肉の内部に落ちつかせ、溢れ出てしまうのを防ぐことにもつながります。
今回はアメリカ産の牛肩ロース肉を使用しました。厚さは1cm〜1.5cm程度。
1. 肉は焼く30分〜1時間程前に冷蔵庫から出し、常温に戻す。
2. 赤身と脂身の境目に切り込みを入れ、筋切りをする。切り込みを入れすぎると肉汁が流れやすくなるので2cm間隔を目安に。
3. 焼く直前に塩こしょうを振る。塩は高い位置から、全体に行き渡るように振りかける。
1. フライパンを強火にかけ、牛脂を入れて溶かす。
2. ステーキ肉の表面から焼き始める。1分弱焼いて、焼き色がついたら裏返す。※厚さによって焼き時間を調整する
3. 裏面も同様に焼き、肉の表面に水分がにじんできたらフライパンから取り出し、アルミホイルの上にのせる。
4. アルミホイルで肉全体を包み、コンロの横などの温かい場所に置いて5分程休ませる。
ステーキが焼きあがったら、お好みのソースで召し上がれ! 今回は簡単に作れる和風オニオンソースをご紹介します。
たまねぎ 1/4個 / 酒 大さじ2 / みりん 大さじ1 / 醤油 大さじ1 /にんにく(すりおろし) 少々
1. たまねぎはすりおろしておく。ステーキを焼いたフライパンに酒、みりんを入れ強火で煮立たせる。
2. 1のたまねぎ、醤油、にんにくを入れひと煮立ちさせて完成。
焼き方の5つのポイントを押さえて、ジューシーで柔らかいステーキを味わいましょう。そして、たくさんステーキを食べたい時には、たっぷりの野菜も忘れずに。ステーキを焼く前のフライパンで野菜を焼くと、洗い物が増えないのでおすすめです。ぜひたっぷりの野菜と一緒にステーキをお楽しみください。