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暑くなってきたこの時期には、お弁当にそうめんを入れている方もいらっしゃるのではないでしょうか。インスタグラムでは「そうめん弁当」ハッシュタグが5,000件以上(2018年7月現在)。じわじわ広がり、夏のお弁当の定番となってきています。見た目も涼やかで夏らしいお弁当ですが、食中毒には注意できていますか。知っておきたいそうめん弁当の食中毒対策についてご紹介します。
そうめんをたっぷりお弁当箱に詰めるそうめん弁当。オクラやミョウガなど、そうめんに合う野菜や薬味を入れて工夫を凝らしている方も多いのではないでしょうか。暑い夏の時期には、食中毒の原因菌が最も活発に増殖しやすくなります。ここからは、そうめん弁当における注意したい4つのポイントをご紹介します。
そうめん弁当を作る際に、麺を茹で、氷水などで締めたあと、水気たっぷりのままお弁当に詰めたりしていませんか。食中毒菌は、水分が多くじめじめした環境で育ちやすくなります。菌の増殖を防ぐために、水分をしっかり切ることが重要です。水分を切っておくと、食中毒対策になるだけでなく、麺もふやけにくいのでおいしくいただけます。さらに、他のおかずに水分が付くのを防ぐために、オーブンシートなどで仕切りを作るとなお良いでしょう。
お弁当は少しでもきれいに詰めたいものですが、過去の記事でも解説した通り、人の手には「黄色ブドウ球菌」が存在します。そうめん弁当も手での盛り付けはNG。おすすめしたいのは、フォークとスプーンを使い、パスタのようにくるくると巻いてお弁当箱に詰める方法。この方法を使えば、手で触れることがないうえ、きれいな見た目になりますよ。
そうめんに合う野菜といえば、きゅうり、トマト、オクラなどの夏野菜が思い浮かぶのではないでしょうか。しかしながら、夏野菜は水分がたっぷり。プチトマトを入れる場合にはヘタを取ってよく洗い、水分を拭き取って入れるようにしましょう。夏場のお弁当に生のまま入れるのは避けるようにし、食中毒予防のために加熱処理をした野菜を詰めるように心がけましょう。茹でたオクラなどがおすすめですよ。
食中毒菌は30〜37度で増殖しやすくなります。食中毒対策では、要因菌を増やさないことが大原則です。お弁当は、保冷バックに入れて涼しいところで保管するようにしましょう。また、どうしても保冷できない環境にお弁当を持って行く場合には、そうめん弁当を控えるのがベターです。また自家製のめんつゆは、ウェルシュ菌という食中毒菌が潜んでいる場合があります。「前日のうちにめんつゆだけ作っておく」という人は危険です。たとえ前日加熱していたとしても常温放置していると、ウェルシュ菌の発生リスクが高まります。そうめんと一緒に必ず保冷して持ち歩くようにしましょう。
食欲が落ちがちな夏には、さっぱりとしたそうめんをお弁当に入れたい方も多いはず。食中毒対策を行い、夏のお弁当作りも楽しみましょう。これまでにご紹介した食中毒対策記事もぜひご覧ください。
監修: 管理栄養士 尾花友理