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家族が集まって過ごすリビングダイニング。片付けても片付けても、ダイニングテーブルの上には郵便物や子どもの学校や園からの手紙が散乱。椅子やソファにはパパのバッグが置きっぱなし…なんてことはありませんか。家族が集まるからこそ散らかりやすいリビングダイニングをキレイにするコツを、整理収納コンサルタントの金内朋子さんに整理収納のコツを教えていただきました。
金内さん宅は6人家族。4人の子どもがいますが、ダイニングもリビングもすっきりと片付けられています。散らからない秘訣を聞いてみたところ「リビングやダイニングは散らかって当たり前」との返答が。「我が家も小さな子どもがいますし、子どもたちや夫がテーブルの上などに物を置くこともあります。家族が集まる場所なので散らかりやすいです」。しかしながらそこで諦めないのが整理収納のプロ。家族が集まる場所だからこそ、片付けやすくするために片付けのハードルを下げる工夫をしているのだとか。ここからは、その片付けの実例を紹介していきます。
収納方法は使う人に合わせて変えるのが重要と話す金内さん。「子どもの収納は”アクション数”を減らすように心がけています。おもちゃなら、カゴを使った『投げ入れ収納』。自然と片付けしてくれますよ」。片付けづらい収納だと、どうしても出しっ放しになってしまいます。片付けのハードルを下げる工夫をしてみることで、家族も協力的になります。反対に、ハサミやカッターなど子どもが遊びに使うと危ないものは、出し入れには少々不便な場所に収納するのがおすすめ。金内さん宅では、ダイニングに置いている扉付きのチェストの中の、引き出しの中に入っていました。
ダイニングテーブルは、食事するだけでなく、仕事、勉強、遊びなど色々な目的で使う場所です。「我が家では、リビング以外の場所から私物を持ち込んだら、元に戻すことをルールとしています。勉強などのために持ち込んだものは、使い終わったら自室に片付けてもらっています。ダイニングテーブルは、ダイニングの真ん中にあり、物を起きやすい場所。だからこそ、家族が心地よく使えるように”使ったら片付ける”を家族のきまりにしています」。
きまりを作っているものの、片付かない時もあると話す金内さん。そんな時に、家族それぞれの片付けタイミングに気が付いたのだとか。「学校や仕事に行く前など、家族それぞれに片付けるタイミングがあるとわかりました。『片付けなさい』というのも、言われるのも嫌ですよね。なので、そのタイミングで片付くものは出しておいても厳しく言わないことにすると、イライラが解消されました」。
帰宅して出勤や登校までの時間はせいぜい半日ほど。家族みんなの場所であるからこそ、半日は大目にみる。自分だけではなく、家族全員が心地よいリビングダイニングであるために、このようにルール化したのだとか。
金内家のダイニングテーブルを見ると、キッチンカウンターの壁にピッタリくっつけず、少し隙間を作っています。これは物を置かないための工夫の一つなのだとか。「机の端は物を置きがちなスペース。こうやって少し隙間を開けておくだけで、物が溜まって行くのを防ぐことができました。そして、生まれたデットスペースを活用して、ゴミ箱を置いています。少しの工夫で物が散らかりづらくなる上に、あまり人に見せたくない存在であるゴミ箱もうまく収納できました」。ものが散らかり、溜まって行く場所には何か理由があるのかもしれません。ちょっとした工夫を取り入れてみませんか。
ダイニングにあるチェストの中には、きれいにラベリングされたファイルが収納されています。これにもポイントがありました。「子どもが学校から持ち帰るプリントは、いるかいらないかのジャッジをしたのちに、必要なものだけファイルに入れて収納しています。ファイルや収納ケースにラベリングすることで、自分だけではなく家族も何がどこにあるのかわかりやすくなります。探す手間やなくし物を減らすことができますよ」。ラベリングはマスキングテープを活用してもOK。できるところから始めてみてはいかがでしょうか。
家族で過ごすリビングダイニング。家族が片付けやすい収納の工夫をすることで、みんなにとって快適な空間を作ることができます。片付かないと感じた時が見直しのタイミングです。気になったアイディアを取り入れてみませんか。
金内朋子(かねうちともこ)
整理収納コンサルタント・2級認定講師
首都圏を中心にクライアント宅での整理収納支援サービス提供、講座・教育機関にて保護者向けセミナー、雑誌やwebのコラムやメディア出演など、幅広く活動中。3LDKのマンションに子供4人と夫の6人暮らし。2014年ESSE「収納インテリアグランプリ」大賞受賞。2015年ワニブックス社「散らかし屋さんが片付けたくなる部屋のつくり方」を上梓。元片付けられない経験を活かし、多くの片付けられない人の共感を呼んでいる。
オフィシャルサイト:ヘヤコト