青森県産りんごの消費・宣伝活動を国内外で展開する一般社団法人青森県りんご対策協議会主催のメディア向けセミナー『ドクターズフルーツ「りんご」で目指す腸からのインナービューティー 〜健康・美容を支える、ポリフェノールと発酵性食物繊維〜』が、10月30日に東京都内で開催された。11月5日の「いいりんごの日」に合わせて企画された本セミナーでは、りんごが腸活に役立つ2つの成分に着目。「腸活」「目利き」「レシピ」という3つの視点から、3名の識者が青森県産りんごの魅力を解説した。ここでは、その様子を抜粋して紹介し、今まさに本格的な旬を迎えているりんごを、さらに美味しく、さらに健康的に楽しむためのヒントをお届けしよう。




美容効果にも期待! 「りんごポリフェノール」と「発酵性食物繊維」




この日は、一般社団法人青森県りんご対策協議会の職員で、本セミナーの司会を務めた里村桃子氏が、講演に先立って挨拶。同協議会の活動について述べた上で、今年の青森県産りんごの生育状況について紹介し、「今年は年明けの連日にわたる大雪で、りんごの木が倒壊や枝折れなどの大きな被害を受け、収穫への影響が危ぶまれましたが、春からは良い気候に恵まれ、実りも色付きも良いりんごができていると産地でも評判です」と、その出来栄えをアピールした。







続いて3名の識者が登壇。まずは消化器専門医の工藤あき氏が、「腸からはじめる、りんごのインナービューティー —りんごポリフェノールと発酵性食物繊維のWアプローチ—」をテーマに講演を行った。




「美腸・美肌評論家」としても活動する工藤氏は、まず腸内細菌のバランスを整える腸活について解説。「腸活では発酵食品などの菌を含んだ食品を食べることも大切ですが、その一方で、自分の腸内細菌を元気にするような“エサ”を届けてあげることも重要」と説き、りんごは「そのエサを届けてあげられる果物」だと説明した。







その上で、りんごに含まれる「りんごポリフェノール」と「発酵性食物繊維(ペクチン)」に着目し、両方の成分が胃や小腸で吸収・消化されず大腸までそのまま届くという特徴を強調。腸内細菌の働きによって、前者は「フェノール代謝物」、後者は「短鎖脂肪酸」に変わり、腸内環境をはじめとする全身の健康維持につながることを解説した。







さらに、りんごの摂取によるコレステロールや中性脂肪の低下、尿を分析によって確認された腸内細菌由来の代謝物の増加についても説明。そして美容面への効果にも触れ、12週間にわたって一日300mg以上のりんごポリフェノールを摂取した女性に「紫外線を当てた後の色素沈着(シミ)の軽減が見られた」という試験結果を紹介した。加えて、6週間にわたって一日12gの発酵性食物繊維を摂取した女性に「肌から逃げる水分量と肌表面の凹凸の軽減が見られた」という試験結果も紹介。そうしたデータから、りんごが腸と肌の関係、いわゆる「腸肌相関」に役立つ可能性を伝えた。







青果のプロが語る「青森県産りんごがおいしい秘訣」




続いて、「知ればもっとおいしい『青森りんご』の目利きと楽しみ方」をテーマに講演した株式会社食文化の八尾昌輝氏は、築地・豊洲市場で17年以上のキャリアを持つ青果バイヤーだ。







八尾氏はまず、青森県産りんごの美味しさの秘訣を「冷涼な気候と雨が少ない栽培環境」「寒暖差の大きな気候」「150年の歴史で培われた技術」「大規模な検品・貯蔵施設」「栽培技術の向上や品種開発を行う、りんご研究所」の5点で解説。さらに、青森県を「世界でも例を見ない、豪雪地帯のりんご産地」と表現し、自ら冬場に農家を訪れた際の写真を紹介しながら、厳しい環境の中で栽培技術を守り続けてきた生産者に敬意を示した。




続いて、おいしいりんごの見分け方を参加者に伝授。あくまで見た目から判断するポイントとして、「表面(ごつごつがある方がおいしい)」「形(きれいな形の方が味にムラがない)」「軸・つる(太い方が栄養効率が良い)」「おしり(黄色いラインがあれば完熟のサイン)」という4つのポイントを紹介した。なかでも形については、「綺麗な丸い形をしたものほど、受粉が均等にいった証」と説明。「全体に味が均等に回っていることが期待できる」と言う。







そのほか、りんごを長持ちさせる保存方法を紹介する中では、りんごの「エチレン効果」についても紹介。「りんごはエチレンガスを出す果物なので、葉物野菜などと一緒に袋に詰めて保存すると周りを老化させてしまいますが、メロンやアボカドなど追熟するものと一緒にすると、熟成を早める効果があります」と、目から鱗の豆知識を披露した。こうした知識は、今すぐ役立つ知恵になるだろう。




これからの季節に食べたい! 料理研究家考案の「りんごレシピ」




3人目に登壇した料理研究家の金丸絵里加氏からは、「一日まるごとりんごレシピ」をテーマに、青森県産りんごを使ったオリジナルレシピが紹介された。







「栄養のために無理をするのではなく、おいしいからまた作りたいと思ってもらえることを大切にして、今回のメニューを考えました」と話す金丸氏。紹介されたのは『まるごとりんごのホットオートミール』『りんごたっぷり朝食キッシュトースト』『りんごの甘酒チャイ』『りんごとマッシュルームのカマンベールアヒージョ』という、どれもりんごを丸ごと使って作る4品だ。




このうち、会場では『りんごたっぷり朝食キッシュトースト』と『りんごの甘酒チャイ』を試食で提供され、その味を体験した。







キッシュトーストは、卵、玉ねぎ、ベーコンなどの具材がたっぷり乗ったトーストに、スターカット(輪切り)と角切りのりんごが持つ甘さと酸味が絶妙なアクセントになった一品。一方の甘酒チャイは、りんご、甘酒、ショウガのトリオで、寒さが増すこれからの時期に、体と心をほっと温めてくれそうな味わいだった。




11月には、お台場に巨大りんごクリスマスツリーが登場!




3者の講演後には、青森県産りんごの食べ比べも行われ、里村氏の解説を受けながら4種のりんごを試食。







始めに食べたバランスの良い「ジョナゴールド」に対し、「シナノゴールド」は酸味が際立つ味わい。また、切っても変色しない特徴を持つ「千幸」には上品な甘さを感じ、「名月」には他とは異なる優しい甘さがあった。




「青森県=りんごの名産地」というイメージは全国的に定着しているが、この日のセミナーでは、おいしさだけではない、りんごの健康面、美容面の魅力を改めて知ることができた。なお、11月12日からは東京・お台場のダイバーシティ東京プラザで、青森県とコラボしたクリスマスイベント「Happy APPLE Holidays」が行われる。館内全体がりんごモチーフのクリスマス仕様に染まるほか、巨大りんごクリスマスツリーも登場するとのことなので、こちらでも青森県産りんごの魅力を感じてほしい。



情報提供元: 舌肥
記事名:「 これからシーズン最盛期! 青森県産りんごの魅力を「腸活」「目利き」「レシピ」という3つの視点でプロが解説 」