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「立冬=Lit(照らす)To(冬)」と読み解き、成城石井が新しいヌーヴォとして昨年から提案している“冬を明るく照らす新酒”「立冬ヌーヴォ」。昨年はヌーヴォのフレッシュさに加え、程よい熟成感も味わえることで好評だったことから、2ヶ月間で約3万本を完売した。
美しい自然や四季に恵まれた日本では古くから二十四節気に合わせて旬の食材を楽しむ習慣があり、バブル期以降はボージョレ・ヌーヴォに代表される「新酒を楽しむ」食文化が親しまれてきた。昨年は為替の悪化や航空輸送費の高騰などで、空輸が前提のボージョレ・ヌーヴォが例年のような価格では楽しみづらい状況に。こうした中、ボージョレ・ヌーヴォとは一線を画す新酒の開発を思案したバイヤーが、船便を活用できるオーストラリアに着目。「立冬ヌーヴォ」として0から新たにつくり上げたのが「ジョニーQ ヌーヴォ」(容量:750ml 2,178円)である。
オーストラリアの、日本と季節が逆転する南半球に位置する利点を活かし、日本では春の時期に秋を迎えるオーストラリアで収穫されたぶどうの赤ワインを、あえて半年間熟成させることで、新感覚のフレッシュさと熟成感を味わえる。
発表会では、オーストラリアのワイナリー「クアリサ」のオーナーのジョン・クアリサ氏のビデオメッセージが配信された。「2023年のヌーヴォは、気候や天候の悪化によりぶどうの熟成が遅れたため糖度の生成に時間がかかりましたが、10日間ほど収穫時期を遅らせることで良いタイミングで収穫ができました。昨年よりアルコールが少し高いが、味わいは近いものに仕上がりました。」とコメントを寄せた。
ブレンドした原酒は、シラーズ2種類とピノノワール2種類の計4種類。昨年のブレンドよりもシラーズを1種類追加することで、ボリューム感がありながらフルーティーな果実風味を表現したという。
発表会では、「立冬ヌーヴォ」が振舞われた。普段スパークリングワインを好んで飲んできた筆者だが、豊かな香りでフルーティーな味わいが飲みやすくて赤ワインの魅力を再確認することができた。生産者のクアリサ氏によると「オーストラリアの太陽のように明るいフルーティさと、熟したフレーバーに伝統的なマセラシオンカルボニック製法によるイチゴのようなフレッシュな香りが加わっている」のだそう。飲み進めるうちに、きっとワイン単体では物足りなくなり、チーズや生ハムなどのおつまみと一緒に味わってみたくなるはずだ。
成城石井では立冬の11月8日(水)より、「冬の始まりを明るく照らす食卓への衣替え」をテーマに「立冬フェア」を実施する。「立冬ヌーヴォ」と合わせて、チーズやクリームの濃厚な味わいを楽しめる自家製惣菜や自社輸入チーズが続々登場予定だ。
フェスティブシーズンに欠かせないサーモンと海老は国内価格が高騰している食材だが、自社輸入し、クリームパスタやグラタン、ピザなどの自家製惣菜やおつまみへと幅広く活用することで購入しやすい価格帯になっている。
また、スイスのミフロマ社が手掛ける洞窟熟成チーズやフランスのマルセルプティット社の低温熟成チーズなど、こだわりのナチュラルチーズもホールやブロックで自社輸入。自社工場でカット・包装することでコストを抑え、購入しやすい価格を実現した。
さて、ここで「立冬フェア」で発売される商品の一部を紹介していこう。
成城石井自家製の野菜のボルシチは、フォンドボーやデミグラスソースを使用し、じっくりと4時間煮込んだ牛すね肉の旨味を堪能できるスープである。ボルシチの原料になるビーツは、北海道のほぼ中央に位置する東川町で作っており、色が華やかなだけでなく非常に栄養価が高いといわれている。「立冬ヌーヴォ」の程よい熟成感と良く合っている。
試食会では、実際に販売する野菜のボルシチが振舞われた。ボルシチというと、東ヨーロッパと西アジアで定番のスープ料理だ。本場は、鮮やかな深紅色をしたスープなので、まるでコンソメスープのような透明感がある本商品に対して、筆者は見た目にも抵抗感なく飲めると感じたが、質疑応答で記者からは本場との違いのスープの色について質問が挙がった。
成城石井の原社長は「本商品には、肉や野菜のほかにソーセージを入れているが、400カロリーに抑えており食物繊維を取れるような形にした。ボルシチ自体が栄養価が高い素材を使用しているので、具沢山にして食べ応えのあるスープにしてオリジナルティーを出した商品にしたかった」と語った。
成城石井自家製の海老クリームグラタンは、小麦粉とバターで作られたルーを牛乳で溶き煮詰めて作った自家製ベシャメルソースにアメリケーヌソースをあわせたコクのある味わいになっている。表面には、エメンタールチーズやレッドチェダー、パルミジャーノ・レジャーノがふんだんにトッピングしてあり、旨味と香りのアクセントをプラスしている。海老の旨味が感じられるアメリケーヌソースのコク深い味わいは、まろやかな「立冬ヌーヴォ」の口当たりと相性抜群だ。
フランス産エメンタールチーズをベースにしたクリームパスタも成城石井自家製である。具材に使用するサーモンは、トルコから自社輸入したトラウトサーモンを使用。臭みがなく、引き締まった身が特長だ。サーモンの旨味とクリーミーなソースの相性が良く、チーズを加えることでコクのある仕上がりとなっている。
ベシャメルソースには牛乳だけでなく、生クリームやクリームチーズをプラスすることで味わいに深みを出している。「立冬ヌーヴォ」と合わせることでクリーミーさが引き立たつ。
ワインには欠かせないチーズも豊富にそろっている。長期熟成チーズや洞窟熟成のハードチーズなどをホールやブロックで自社輸入し、セントラルキッチンでカットし加工している。さらに航空運賃が下がったのでナチュラルチーズの輸入を拡大。今後の店舗のチーズ売り場は魅力的になっているはずなのでぜひ期待してほしい。
その中でおすすめのチーズを紹介しよう。真っ赤な丸い箱の「ボンマイエンネ カマンベール」は、ミルキーでなめらかな味わいが特徴である。工場から半径40キロ以内の農場から搾乳後48時間以内の生乳を使用している。やわらかなカマンベールの食感とワインが良く合い、豊かなコクが感じられる。
手摘みしたオリーブを収穫後24時間以内に加工し、国内で味付けしている。リッチなトリュフが香るゴーダチーズ入りでおつまみには最適だ。「立冬ヌーヴォ」のフレッシュな酸味とオリーブのみずみずしさの組み合わせがぴったりである。
そのほか、白トリュフの塩パンで人気のベーカリーが成城石井のために開発した白トリュフバターにも注目してほしい。北海道産のバターにイタリア産の白トリュフを贅沢に加えた本商品は、TruffleBAKERY(トリュフベーカリー)と成城石井が何度も試作を重ねて完成した成城石井限定商品である。
北海道産バターにイタリア産の白トリュフを4%配合した白トリュフの香りと、コクの味わいをしっかりと感じることができる。パンに塗るだけで「立冬ヌーヴォ」に最適なおつまみが出来上がるので、ぜひこちらも試してみてほしい。尚、11月14日にリニューアルオープンする成城店ではオープン当日に先行販売をする。
「立冬ヌーヴォ」は、店舗で販売する以外に成城石井がプロデュースするワインバー「Le Bar a Vin 52 AZABU TOKYO」全店で、11月4日(土)からグラスとボトルで提供する。「立冬ヌーヴォ」グラス60mlに好相性の店内切りたての14ヶ月熟成のハモンセラーノを合わせた期間限定のお試しセットは、価格帯もお得で気軽にワインの味を楽しめる。
「黒毛和牛の赤ワインデミグラスソース煮込み」は、5時間加熱した黒毛和牛を、赤ワインとパルミジャーノ・レジャーノ、ひよこ豆、ハーブを加えたデミグラスソースで煮込んだ温かい1皿だ。黒毛和牛はホロっと柔らかく、程よい熟成感のある「立冬ヌーヴォ」の味わいとよく合う。
店頭では実施期間中、「立冬ヌーヴォ」と合わせて楽しめるフェア対象商品に「立冬ヌーヴォとご一緒に」のPOPを付けてマリアージュの提案をする。冬の訪れを感じながらワインとともに、心温まる食卓を楽しんではいかがだろうか。
成城石井ホームページ
https://www.seijoishii.co.jp/