- 週間ランキング
CFPである著者の齋藤岳志氏は、最近寄せられている相談として「相続で子供に残すことを考えると、貯金をし続けるより、不動産を買った方がいいでしょうか」「親世代が高齢だが、預貯金しかもっていない。このままで大丈夫だろうか」といった内容が増えてきているという。また、令和4年10月の「資産所得倍増に関する基礎資料集」(内閣官房ホームページ)内で発表された家計金融資産の世代別保有額では、65歳以上の高齢者世帯では600兆円を上回る現金・預金があることもわかっている。
(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/bunkakai/sisanshotoku_dai1/siryou3.pdf)
こういったことから、「財産が預貯金に偏っている方が多すぎて、このままだとインフレに対応出来ない方がかなり出るのではないか」「預貯金が減っていくことが怖くて、人生を豊かにするための支出も出来なくなっている人が多いのではないか」と懸念した齋藤氏は、「預貯金以外の選択肢を提示する書籍」として本書を執筆。
『今の時代は「インフレ」というリスクがあるんです。最近、物の値段がどんどん上がっていっていますよね。今まで100円で買えたものが130円、150円と値上がりしています。するとたとえば1000万円を現金で持っていても、実質的には700万、800万円分の物しか買えない、つまり700万、800万円分の価値しかないということが起こり得るわけです。これがインフレの怖さです。「現金が安心」という気持ちはもちろんわかるのですが、それだけに頼ってしまうと、物の値段が上がったときに目減りしてしまうリスクがあるということを、ぜひ頭に入れていただきたいのです』(内容一部抜粋・要約)
『老後資金を試算してみて、たとえば「80 歳で資金が枯渇しそう」ということなら、定期的に収入が入ってくる仕組みを資産運用によって作る必要があると思います。ただ基本的な考え方として、「大儲けをする」という発想ではなく、「年金の不足分を埋める」ことを出発点として、確実性の高いもので運用しながら、資産を守り、できるだけ減らさず、生活を維持していくことに意識を向けることが大切です。そこで私から提案するのは大きく2つの柱があって、1つ目はNISA、2つ目は不動産投資です。そしてこれらを補完する意味で保険の見直し、ポイ活なども併せて行っていけば、手堅くしっかりした資産形成ができていくと思います』(内容一部抜粋・要約)
本書は、定年直前の老後のお金に不安をもつ夫婦がFPに相談する会話形式で、資金を増やす方法をやさしく解説している。齋藤氏自身も投資歴20年・大家歴16年があり、その中で培った「特にリスクが低い2つの投資による資産運用」をわかりやすく説明。人生100年時代と言われる今、インフレに負けず、お金を活かして人生を謳歌するための参考となる一冊だ。ビジネス書作家・投資家の内藤忍氏も推薦。
NISAや不動産投資に興味はあるものの知識がない人でもわかりやすく書かれているので、老後資金について考え始めた人はぜひ読んでみてはいかがだろうか。
■書籍概要
書籍名: 老後が不安……。貯金と年金で大丈夫ですか? インフレ到来で「貯めているだけ」は危険
著 者: 齋藤 岳志
発売日: 2023年8月24日
出版社: 現代書林
価 格: 1,540円
U R L: https://www.amazon.co.jp/dp/4774519847
【目次】
第 1 章 老後が心配なので、貯金をしていますがいろいろ不安です
第 2 章 知識ゼロから始めるNISA
第 3 章 知識ゼロから始める中古ワンルーム投資
第 4 章 資産形成のモデルプランを立てよう!
第 5 章 60 歳から知っておきたい保険とポイ活
■著者/齋藤 岳志(さいとう・たけし) 経歴
FP オフィス ケセラセラ横浜代表。ファイナンシャルプランナー(CFP)、経営コンサルタント。上智大学文学部卒業後、百貨店、税理士事務所、経営コンサルティング会社などを経て独立。株式投資に始まり、信用取引や商品先物取引、投資信託やFXなど、投資と名が付くものはすべて経験し、その中で自身に一番合った大家業を2007年にスタート。不動産投資に関するアドバイスを中心としたファイナンシャルプランナーとして活動中。著書に『FP大家だけが知っている資産形成に中古ワンルームを選ぶと失敗しない理由』(合同フォレスト)。エフエム戸塚「戸塚井戸端会議。」にもレギュラー出演中。