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「Q2. 今を楽しむものと将来のためになるもの、どちらのお金の使い方が幸せだと感じますか?」(n=728)という質問には、全体の46.6%が「今を楽しむものに近い」もしくは「どちらかといえば今を楽しむものに近い」と回答。また、「将来のためになるものに近い」もしくは「どちらかといえば将来を楽しむものに近い」と答えたのは21%だった。
「Q3. あなたは誰のためにお金を使うことが幸せだと感じますか?(複数回答)」(n=728)との質問には、お金を使う相手は「自分」を除くと、20代は「母親や恋人・配偶者」、30~60代は「自分の子どもや恋人・配偶者」という回答が多い。また、70代以上は男女ともに「孫」が3位に入っており、ライフステージによってお金を使う相手が変化していることがわかった。
「Q4. あなたが最近で一番幸せを感じた買い物は何ですか?」という質問の自由回答からは、幸せを感じるお金の使い方は多岐にわたるものの、自分が喜びや楽しみを感じるだけでなく、それを他者とも共有する「幸循環消費」が影響していると示唆された。
(自由回答、一部抜粋)
▼日々の買い物や食事
「友達に焼肉を奢ったとき。めちゃくちゃ喜んでいて自分もうれしかった」(男性、20代)/「猫を保護したので、その子のためにケージやタワーなど、猫グッズを購入した」(女性、70代)
▼旅行などの非日常的な体験
「アミューズメントパークの40周年パレードを家族でみたこと」(男性、50代)/「妻とのハワイ旅行」(男性、80代)/「スイスアルプス縦走の旅。花、素晴しい山容、山小屋での仲間との飲酒時間」(男性、80代)
▼大切な人への贈り物
「妊娠中に子どもの用品を買いに行ったこと」(女性、20代)/「息子の彼女に初めて会うときに渡す物を、何がいいかなーと楽しみながら探したプレゼント」(女性、60代)/「子どもの誕生日プレゼントの、電子ピアノ。音楽が好きな娘にリクエストされ、プレゼントした。喜ぶ姿にこちらも嬉しくなる」(女性、30代)/「孫の玩具。初孫なので可愛くて仕方ありません」(男性、60代)/「長男のランドセル。新品のランドセルを本人希望の色で購入でき、それを背負って学校に通う息子を見るのが幸せ」(女性、40代)
「Q5. 人生100年時代において、あなたは100歳まで生きたいと思いますか?」(n=728)と尋ね、「幸循環消費」をしている人と、していない人のスコアを比較。ここでは幸せを感じるお金の使い方をしており、そのお金を使う相手がいる人を「幸循環消費あり」とした。その結果、「幸循環消費」をしている人の方が、「100歳まで生きたい」と思っている割合が高いことがわかった。特に、「そう思う」のスコアに差がみられた。
■調査概要
・調査名:【100年生活者調査~お金編~】
・調査目的:生活者の消費行動と、幸福度や人生100年時代との関係把握
・調査手法:インターネットモニター調査
・調査期間:2023年4月
・調査対象者:20~80代の男女728名
本調査結果について、100年生活者研究所研究員 榊原智宣氏は次のようにコメント。
自由回答から示唆された通り、幸せを感じるお金の使い方は“金額の大小に関係なく他者と喜びや楽しみを共有すること”が重要であることがわかりました。少し前までは、高級車やブランドバッグなどの周りから羨ましがられ、それが自分の満足感につながる「承認欲求消費」が主流だったと思います。確かに、それは今でも幸せの消費の一つであるでしょう。しかし、人生100年時代では、自分だけのために消費するのではなく、誰かと一緒に喜びや楽しみを感じる「幸循環消費」を積み重ねていくことが、充実した人生を歩み続ける鍵になると考えています。
本研究により明らかとなった幸循環消費のポイントは以下の通りです。
・金額の大小ではなく、他者とも楽しめる消費である
・その「他者」は、人生のライフステージによっても変化していく
・幸循環消費によって、人生100年時代を前向きに捉えることができる
ボーナスが支給されるこのタイミングで、改めてお金の使い方を見つめ直し、自分にとっての「幸循環消費」を考えてみてはいかがでしょうか。
自分と他者が幸せを共有できる使い方が、この先の人生への幸福度にも関係するという本調査結果。今年の夏のボーナスの使い方の参考にしてみては?
■Hakuhodo DY Matrixについて
Hakuhodo DY Matrixは、「The well-being company」として人々の幸福と健康の増進に役立てることを目指し、博報堂DYホールディングスのグループ会社として2021年4月に創業した。「100年生活者を見つめ、人生を通してWell-beingであり続けられる理想社会の実現に貢献する」というミッションの下、シンクタンクである100年生活者研究所を通して、人生100年時代の幸せをテーマにした調査リリースを発信・提案している。