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近年、Web3(Web3.0)やメタバースというワードを耳にすることが多くなりました。それぞれ現段階で明確な定義はありませんが、簡単に言えば以下のようになります。
この2つは別物ですが、関係性も深いです。
Web3においては、「NFT(非代替性トークン)」がデジタル資産の所有権を明確にし、中央集権的な管理者を必要としない「DeFi(分散型金融)」や「DAO(分散型自律組織)」といった新しい形態も可能になります。
これらのWeb3の技術は、メタバースを単なる仮想空間にとどまらず「現実世界と同じように交流・創造・仕事や取引ができる仮想世界」とするために、非常に大きな役割を果たすと言えます。
Web3やメタバースの領域は、このような相乗作用もあり、ますます注目度は高くなっています。その中で、ディレクターとしてWeb3・メタバース業界への転職を検討している方も多いのではないでしょうか。
まずはWeb3・メタバース業界においてのディレクターがどのような仕事なのか、役割・魅力・年収について解説します。
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Web3やメタバースについてわかりやすく知りたい方は、こちらの記事も是非ご覧ください。
Web3業界におけるディレクターは、主にブロックチェーン技術を活用したプロジェクトのディレクションを行う職種です。求人としてはブロックチェーンゲームのディレクターが多く見られ、中にはNFTプロジェクトのディレクターも見られます。
対してメタバース業界におけるディレクターは、メタバースプラットフォーム及びメタバース上での空間・コンテンツ・イベント制作などのディレクションを行う職種です。
それぞれ、目的の定義、実施方法の策定、予算・進行管理、品質管理、障害対応、数値分析からのサービス改善、各セクションとの調整などが業務に含まれます。
他社IPを起用するプロジェクトの場合は、版元およびプラットフォームとの交渉・事業折衝も行います。
Web3やメタバースといった新しい分野において、正解や前例の少ない中でプロジェクトを導いていく重要な役割と言えるでしょう。
Web3・メタバース業界におけるディレクターの最大の魅力は、やはり新しいプロジェクトやサービス、カルチャーを自らの手で創り出していける点ではないでしょうか。
将来性の高い分野で新規プロジェクトの立ち上げから関われるチャンスがあり、自分の手がけるものが形になり世間に広まっていくことは大きなやりがいに繋がります。
まだまだ発展途上の市場ゆえに、難易度や抽象度の高い課題に取り組む必要がある反面、常に裁量を持ってチャレンジしながら経験を積むことが可能です。
求人サイトに掲載されているWeb3関連のディレクターの求人を見てみると、年収は大体550〜1000万円の範囲が多いです。
メタバース関連のディレクターの求人では、400〜800万円の範囲が多く見られます。
これまでのディレクターとしての経験やスキルが豊富であれば、その点が考慮され、比較的高い水準の年収を目指せる可能性が高いでしょう。
下記の実際の求人の年収は、ブロックチェーンゲーム開発ディレクターが600~1200万円、メタバースのイベントディレクターが360~700万円となっています。
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結論として、Web3・メタバース業界自体の将来性は非常に高いと言えます。その中でディレクターとして活躍するチャンスも大いに期待できるでしょう。
以下では、Web3・メタバース業界におけるディレクターの需要とキャリアパスについてご紹介します。
Web3・メタバースにおけるディレクター職の需要の高まりを物語る、それぞれの市場規模と活用事例について説明していきます。
市場調査会社のグランドビューリサーチによると、世界のWeb3.0ブロックチェーン市場は、2030年までに335億3,000万ドルに達すると予想されています。2023年〜2030年の年平均成長率は47.1%になる見込みだそうです。
国内市場についても、世界と比較すると規模は劣りますが、確実に成長を遂げています。
株式会社ミック経済研究所によると、国内のブロックチェーン市場は年平均成長率66.4%増で成長を続け、2024年度には1,000億円を超えると予想されています。
参考:
Web 3.0 Blockchain Market Size &Share Report, 2030|Grand View Research, Inc.
大きく活用用途広がるブロックチェーン市場の現状と展望 2019年度版|ミック経済研究所
米国に拠点を置く大手コンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニーが2022年6月に発表したメタバースに関するレポートによると、メタバース市場における収益規模が2030年には5兆ドルに達すると予測されています。
国内市場については、三菱総合研究所(MRI)が発表したレポートにおいて、2025年に4兆円程度、2030年には24兆円規模が期待されるとの研究発表がされています。
参考:
メタバースの価値創造 (Value Creation in the Metaverse)|McKinsey &Company
CX2030:バーチャルテクノロジー活用の場としての広義のメタバース|三菱総合研究所(MRI)
すでに国内の大手企業の多くがWeb3・メタバースの活用を始めています。
集英社や吉本興業、サンリオなどは主に自社コンテンツのNFTの発行を行なっており、KDDIやANA NEO株式会社などはメタバースプラットフォームの開発、野村ホールディングスはメタバース上でのサービス展開の検討をしています。
Web3・メタバース両分野へ積極的な姿勢を見せる企業も存在します。
例としてトヨタ自動車は、東京オートサロン2023にてイベントブースでの「NFTデジタルスタンプラリー」実施に加え、メタバースプラットフォームCluster内での「バーチャルガレージ by TGR/LEXUS」と称したメタバースイベント開催も行なっています。
また、企業だけでなく自治体にも活用が広まっています。
ガイアックスの調査によると、2022年4月時点ではweb3(NFT、DAO等)やメタバースを活用した地方創生プロジェクトが14件だったのに対し、1年後の2023年4月には約8倍に当たる111件にまで伸びたとされています。
参考:ガイアックス、地方創生におけるWeb3活用事例を調査。Web3プロジェクト数は、この1年で約8倍に成長!|PR TIMES
新潟県長岡市内の山古志地域では、「仮想山古志プロジェクト」として、村の電子住民票を付与したNFTアート「Nishikigoi NFT」の発行とCluster上での山古志メタバースの展開を行なっています。
他にも、ゲーム、エンタメ、小売、ファッション、広告、音楽、製造、不動産、教育、医療、観光、金融など広い分野においてWeb3やメタバースの活用が広がっています。
このようなWeb3・メタバース市場の拡大と参入する企業や自治体の増加に伴い、プロジェクト進行の要であるディレクターの需要もますます高まっていくと予測されるでしょう。
また、当メディア「GAMEMO」では、Web3・メタバース事業に関するインタビュー記事を多数掲載しています。国内のWeb3・メタバース事業の拡大について詳しく知りたい方は、是非参考にしてみてください。
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Web3・メタバース業界の急速な成長に伴い、多くのビジネスチャンスが生まれていきます。そのため、Web3・メタバースのディレクターとして活躍することで、新しいプロジェクトなどを開拓していく機会がより広がります。
もちろん、経験やスキルを磨き、プロデューサーやマネージャーなどのリードポジションを目指すことも可能でしょう。
ゆくゆくはフリーランスとして独立するという選択肢もあります。
さらにWeb3・メタバース業界はまだ発展途上であるため、先見性を持って仕事をすることで、将来的に重要なポジションを開拓し活躍するチャンスも期待できるでしょう。
実際にディレクターとしてWeb3・メタバース業界に転職するには何が必要なのでしょうか。
もちろん、求人によって必須要件・歓迎要件・求める人物像は異なります。
以下ではそれぞれを網羅的にご紹介しますが、応募したい求人に対して自分がマッチしているかどうかは求人ページの要件をよく確認しましょう。
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Web3・メタバースのディレクターになるために、必ず取得しなければならない資格はありません。
特定の資格よりも、ディレクション経験やマネジメント能力が求められるでしょう。ゲームやアプリなどのモバイルコンテンツの企画・開発におけるディレクターとしての実務経験は必須のことが多いです。
既にディレクターとしてのスキル・経験がある方は、Web3・メタバース業界においても充分スキルを発揮できるでしょう。
多くの場合に必須ではないものの、Web3・メタバースのディレクター業務に役立つ資格は存在します。
WEB3.0検定や暗号通貨技能検定、メタバースマスター検定は、Web3やメタバースについての知識を学習できる民間の資格検定です。Web3・メタバース関連の資格自体がまだ珍しいため、こちらにチャレンジしてみるのも良いでしょう。
メタバースにはVRを活用したものも含まれるため、VR技術者認定試験も選択肢として挙げられます。
プロジェクトマネジメント・アソシエイト認定資格やPMOスペシャリスト認定資格は、プロジェクトマネジメントの知識を学習できる資格です。
転職においては、要件をクリアしているだけでなく、企業の求める人物像に合致しているかどうかも重要なポイントです。
Web3・メタバースのディレクターに求められる人物像として挙げられるのは、以下の通りです。
Web3やメタバースという発展途上の分野は、常に新しい情報が流れ、状況は変化し続けていきます。
ですので、好奇心や向上心を持って自発的に情報収集したり、新しい技術や未経験の領域にも積極的に挑戦できる人が求められます。
その上で、正解がない中でも仮説を立ててプロジェクトを推し進める力が必要となるでしょう。
現場ではチームで動くことがほとんどのため、周囲との円滑なコミュニケーションを取れることも大事です。
協調性や、論理的に物事を伝える力も求められます。
Web3・メタバース業界への転職を目指すのであれば、Web3やメタバースへの興味関心が強いほどアピールポイントになります。
応募時は知識が無くても、キャッチアップできる体制が整っている企業の求人もあるので、これから勉強していきたいという意欲を伝えることが大切です。
Web3・メタバース業界未経験のディレクターでも、Web3・メタバース関連の求人へ応募し転職することは可能です。
募集要件にWeb3・メタバース業界での経験や知識が必要であるという記載がある求人も見られますが、逆に応募段階で知識が無くても問題ないという求人がほとんどです。
とは言え、Web3・メタバース関連のサービスを触った経験を歓迎要件に挙げたり、そのような人物を優先的に選考すると明記したりしている求人も見られます。
ですので、書籍や資料、メディアなどから最低限の知識は身に付け、実際に興味のあるプロダクトなどを触ってみると良いでしょう。
Web3・メタバースにおけるディレクターの転職活動は、一般的な転職活動と同じように、求人の探し方や応募方法を把握することから始めます。
以下では、求人の探し方と志望動機のポイントについて解説していきます。
Web3・メタバースに特化した求人サイト・転職支援サービス、またはWeb3・メタバース関連のプロジェクトに携わっている企業のサイトなどから求人情報を収集し、応募先を選定します。
希望の求人が掲載されていなくても、Web3・メタバース領域特化の転職支援サービス「Web3.0 Jobs」でキャリア面談をすることで、企業とマッチングできる可能性があります。
「Web3.0 Jobs」では、求人の紹介だけでなく様々なサポートが受けられます。
職務経歴書や面接に関しての客観的なアドバイスや、条件面の代理交渉などに対応してくれるため、転職を有利に進めることができます。
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履歴書や職務経歴書などの応募書類を準備する上で、志望動機は最も重要な項目の一つです。応募する企業ごとに、以下のポイントを意識して簡潔にまとめましょう。
その企業を志望した理由について説得力のある内容を書けるよう、企業の事業内容やビジョン、業務内容についてしっかりと調べて理解を深めましょう。
その上で、自分の軸やキャリアビジョンなどとの接点を見出していく必要があります。
自分のこれまでの経験・スキルを転職先でどのように活かせると考えているか、根拠となる過去の実績やエピソードをもとに具体的かつ簡潔に書きましょう。
こちらも、調査した企業や求人の情報とのすり合わせが大切です。
Web3・メタバースに関する情報収集を行なっていること、Web3・メタバースのプロジェクトへの参加実績があることなど、専門の知識や経験があれば盛り込みましょう。
業界未経験であっても、入社後のポテンシャルを感じてもらえるようアピールすることが大切です。Web3またはメタバースへの興味関心が強いことや、今後も積極的に勉強や情報のキャッチアップをしていきたいというような内容です。
Web3やメタバースは今後も急速に発展し、ますます注目を集める分野です。
Web3・メタバースにおけるディレクターは、プロジェクトやサービスの推進において欠かせない重要な存在と言えます。今後も需要は高まることが予想され、将来性も期待できるでしょう。
Web3やメタバースに興味を持ち転職を考えているディレクターの方は、ぜひWeb3・メタバースに特化した求人サイトや転職支援サービスを活用してみましょう。
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