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体温調節機能がうまく働かないこと、体温を下げるために汗を大量にかくことで、ミネラル不足や水分不足になることで身体に様々な症状が出現する。
高齢者は、身体の水分が少なくなるとともに、自分で暑さやのどの渇きを感じにくい。
また、身体機能が悪くなっているので重症化しやすいので注意が必要だ。
小さい子どもは、もともと体温が高く、体温の調節機能がまだ未発達なので熱中症になりやすい。
肥満の方は、皮下脂肪が厚いため、体内に熱がこもりやすい。
軽症の熱中症では、身体がだるい、足がつる、頭が痛い、めまいなどがある。
軽度の脱水と、足や頭へ流れる血流が少なくなることが原因だ。
放置していると症状が増悪し、筋肉がけいれんし、嘔吐や意識障害などになることがある。
命に関わることもあるので、初期症状から悪化させないことが重要だ。
熱中症を予防するには、こまめに水分補給をするのが大切だ。
喉がかわいてからではなく、喉がかわく前に定期的に水分をとって欲しい。
喉がかわいている時には、すでに脱水が始まっているからだ。
食事の時以外に、1日に1000ml以上の水分摂取が好ましい。
真水ではなく、ミネラル分が含まれている経口補水液やスポーツドリンクがおすすめだ。
また、室内にいる時は、冷房や扇風機をつけて涼しい環境で過ごすのも大切だ。
室内温度は、28℃を目安に設定する。
熱中症かもしれないと思ったら、まずは日陰かクーラーがついている室内に移動して、服を脱ぎ、肌に水をかけたり氷水で脇や首、太ももを冷やすのがおすすめだ。
吐き気がなければ、経口補水液やスポーツ飲料などのミネラルが含まれた水分を少しずつ補給して欲しい。
熱中症にならないために、定期的に積極的に水分補給をしつつ、涼しい環境にいることが重要だ。
熱中症になってしまったら、命にかかわることもあるので、心配な時には迷わず病院を受診して欲しい。
執筆者:あやたい
医療制度や医療職・医療現場が抱えるさまざまな問題について考える医師。
日々変わっていく医療現場から生の声や、日常に役立つ医療知識を発信したいという思いで執筆。