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今年で39回目を迎える日本アカデミー賞の授賞式が4日、グランドプリンスホテル新高輪で行われ、最優秀作品賞に是枝裕和監督の『海街diary』が選ばれた。是枝監督は同作で最優秀監督賞も受賞。さらに最優秀撮影賞、最優秀照明賞も受賞して4冠を達成した。
会場には本作で4姉妹を演じた綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずも登壇していたが、作品賞受賞に綾瀬は「みんなでひとつになって作った作品。ありがたいと思っています」と感想を述べ、長澤も「一番下のすずちゃんはだいぶ年下だけど、上の三人はほとんど同世代。同世代の女優と共演する機会がこれまで少ないなと思っていたんですけど、一緒に現場にいることで自分の未熟さを感じることができたし、勉強になったことが多かった。すずちゃんの成長していく姿を見ると、自分も頑張らないとって思えた。この4人で姉妹ができて本当によかったです」としみじみ。
夏帆も「この作品がたくさんの方に届いて、ここにみんなでこうして立つことができたことが本当に嬉しい」とコメント。広瀬も「鳥肌が立ちっぱなし」と感激の表情を浮かべると、「『海街diary』で家族になれたことがすべて、全部がわたしの財産になりました。お姉ちゃんたちのような女優になれるよう、これからも追いかけられたらいいな」と感想を述べた。
また、最優秀作品賞と最優秀監督賞を受賞した是枝監督は監督賞受賞の際、壇上で「僕は20年映画をやってきましたけど、ここに呼んでもらえるようになってまだ2年しか経っていないので、ずっと日本アカデミー賞は他人事だと思って、テレビ観ながら言いたい放題悪口を言っていました」と意味深なコメント。
「本当のこと言うと、本国(米国)のアカデミー賞でも今年、いろいろ問題が起こって、どういう風にこのお祭りをより広く、オープンにしていくかということが検討されたと思うんですが、このイベントが本当に日本の映画人の、みんなのイベントになるためにはまだまだいろいろな改革をしないといけないところがたくさんあると思います」と本賞について率直な意見を述べ、「そのことを僕は今までは外側から批判的に見ていましたが、(今後は)一緒になってこのイベントをより素敵なイベントに変えていけるよう、自分も努力したい」と新たな決意。その後、作品賞も受賞すると、「最後に大きなご褒美が待っていた」と嬉しそうな表情を見せていた。
(取材・文:名鹿祥史)
(C)日本アカデミー賞協会
【記事提供:リアルライブ】