「1番モテたのが中学3年生の時だったんですけど、1年間にすごいたくさんの男性から告白されました」

 そうバラエティ番組で語ったのはフリーアナウンサーの小林麻耶である。続いてMCから“告白された人数”を聞かれると彼女は「60人くらい」と答え、スタジオは驚きの声に包まれた。

 当時の小林は、転校生という学生を惹き付ける立場と恵まれたルックス、そして自分に好意を寄せているのではないかと男性を勘違いさせる言動で、同級生たちを魅了していたようだ。現在ではすっかり世間に浸透しているブリッコキャラだが、それは学生時代の時から揺ぎ無いものだったのかもしれない。

 そんな小林は青山学院大学在学中、『恋のから騒ぎ』(日本テレビ系)に第8期生として出演し、最前列からの強烈なブリッコ仕草で、視聴者に鮮烈な印象を残した。そして2003年にアナウンサーとしてTBSに入社し、数々の番組で進行役を務め、2009年に退社。その後は、フリーアナウンサーとしてマルチに活躍している。一見、順風満帆に思える彼女の人生だが、結婚相手には恵まれず、36歳にして未だに独身を貫いている。

 「私は男性に恋をするし、男性と体の関係を持ちたいとも思うからストレートだと思うんですが、内面的にはアンバランスなくらい男性性が強くて、もう、どうしたらいいのか悩んでいて」

 小林はテレビを通して周囲に与える自身の女性像と内面のギャップについてこのように語る。彼女は20代でTBSに入社し、1人の社会人として男性と共に働きたいという気持ちが強かったことで、女性性を意図的に消していくしかなかった。そのため、交際される男性から「仕事を辞めて家庭に入ってほしい」と言われると身を引いてしまうという。

 しかし家庭に入ることを拒否する理由として、彼女には家事全般が向いていないというのもあるかもしれない。昼の情報番組『バイキング』(フジテレビ系)では、過去『小林麻耶の花嫁修業』というコーナーを担当するも、キャベツの千切りや卵焼きという基本的な料理にも大苦戦。さらに流しそうめんの手伝いでは竹を割る際に足を滑らせ、自身の股を割ってしまったり、餅つきの際は、杵の重さに口元が緩み、臼の中に唾を入れてしまうなどハプニング続きだった。しかしそれが、ワイプから見つめる土田晃之や雨上がり決死隊・宮迫博之の容赦ないツッコミとの相乗効果で、これ以上ないほどの笑いを生み出していたのも事実である。

 思えば『恋のから騒ぎ』時代からバラエティ能力は高く、ブリッコキャラに腹を立てた泉谷しげるが、ノリで小林の髪を掴んだ時も、カメラアップのタイミングを計って涙するという高等テクニックを見せ、明石家さんまから絶賛されるほどであった。

 だがそれらの言動は、同性から敵意を持たれてもおかしくはない。しかし極限まで振り切ったブリッコキャラは、“ももち”こと嗣永桃子や、さとう珠緒のように、バラエティ番組での活躍を通して世間から受け入れられつつある。これは世間からのバッシングに怯むことなく、そのキャラを突き通すことへの覚悟が視聴者に伝わったということだろう。

 そんな小林は理想の男性について「私の本当の理想は『シンデレラ』なんです。(略)継母たちからいじめられているけど、王子様がやってきて自分のことを理解し、見つけ出して違う世界へと連れてってくれる。これこそが私にとって小さい頃から夢見ていた理想の結婚だったんだなって…」と語っている。

 そこで我々が行う事はまず、下町の工場に就職すること。そこでロケットの部品を製作し、宇宙産業に取り組む企業へ提供しよう。ロケット産業とのパイプが出来たら、あとは打ち上げの当日、小林麻耶をロケットの内部に押し込み、自分も乗り込むこと。彼女は違う世界へ連れていってくれる人を望んでいるので、侵入したらロケットを操縦し、そのままブ〜ンとブラックホールへ突入。気がつくと地球から遠く離れた異次元の世界で目を覚ますので、全裸に白タイツを装着し、ジリジリと近づいていく。すると彼女は、こちらを王子様として認識してくれるため、2人は永遠に結ばれることとなるだろう。

(文・柴田慕伊)

【参考】
・恋のから騒ぎ(日本テレビ系)2001年9月8日
・バイキング(フジテレビ系)2014年5月23日、8月8日、10月17日
・おしゃれイズム(日本テレビ系)2016年1月3日
・週刊文春(文藝春秋)12月31日・1月7日号

【記事提供:リアルライブ】
情報提供元: リアルライブ