松坂桃李が初めてプライム帯の連続ドラマで主演を務める「サイレーン 刑事×彼女×完全悪女」(フジテレビ/火曜午後10時〜)が苦戦をしいられている。

 初回(10月20日)の2時間スペシャルこそ、12.9%(数字は以下、すべて関東地区)と上々のスタートを切ったものの、第2話(同27日)では6.3%と急降下。同日は、「プロ野球日本シリーズ ヤクルト対ソフトバンク第3戦」の中継が延長となり、1時間15分遅れの午後11時15分に放送開始となったため、同情すべき面もあった。

 しかし、11月3日放送の第3話は8.6%で、深夜の放送となった前週と、さして変わらず。2週連続の1ケタ台となってしまった。

 「火10」はTBS、NHK総合もドラマを放送しており、3局がガチンコ勝負しているが、裏の「結婚式の前日に」(TBS/香里奈主演)は5.7%、「デザイナーベイビー」(NHK総合/黒木メイサ主演)は4.7%と、こちらも低調。ライバルドラマも低視聴率なのに、1ケタ台しか獲れていないのだから事態は深刻。

 主役の松坂は警視庁機動捜査隊(通称キソウ)の刑事役で、ヒロインは同僚で恋人役の木村文乃が演じている。次々と起こる猟奇的殺人事件の現場に必ず現れるのが“悪女役”の菜々緒だ。

 ドラマでは主役であるはずの松坂の影がなぜか薄く、むしろ目立っているのは木村や菜々緒の方。特に、菜々緒の悪女ぶりは出色で、まさに“はまり役”でインパクトは絶大。完全に主役を食った格好だ。

 まだ、第3話が終わったばかりで、今後視聴率がどう推移するかは分からないが、数字が上がっても、評価されるのは主役の松坂ではなく、菜々緒になるかもしれない。

(坂本太郎)

【記事提供:リアルライブ】
情報提供元: リアルライブ