作家でありオカルト研究家である山口敏太郎のもとには、鑑定や検証を求めて曰くつきの物が持ち込まれることがよくある。一番多いのは心霊写真だが、時には周囲で実際に異変が起きたという物品が届けられることもあるのだ。

 以前、リアルライブでも紹介した「動く鬼の像」や「霊魂の入った軍服」、「呪いのモナリザ」などもその一つだ。

 そんな山口敏太郎の恐怖コレクションの中に新たに加わったものが、こちらの人形だ。かごの中に入ったソフトビニール製の、古ぼけたゾウの人形。だいぶ年季の入ったものらしく、黄色地になされた水色やピンクの塗装もはげかけている。どこか淋しげな様子さえ漂わせているこの小さなゾウのおもちゃには、なんと小さな子どもの霊魂が入っているというのだ!

 前の持ち主によれば、この人形はかなり前に亡くなってしまった子どもが生前愛用していたお気に入りのおもちゃであり、その子が亡くなってからしばらく経って、ひとりでに動き出すようになったのだという。小刻みに、震えるように動く事が度々あったため、恐ろしくなった持ち主が山口敏太郎の元に送ったのだそうだ。

 人形は文字通り人や生き物の形をしていたり、持ち主との距離が近く愛着を抱かれやすいためか、怪異が起きやすい傾向にある。アメリカのアンナ・ベル人形や日本の髪が伸びるお菊ちゃん人形など、奇怪な出来事が周囲で起きてしまう人形の話は洋の東西を問わず数多く報告されている。東北の金田一温泉など、座敷わらしが出るとされる宿などでも人形や子供向けの玩具が勝手に動き出す、という現象が起きている。

 この「子どもの霊魂が入ったゾウの人形」はお台場デックス東京ビーチ内の「山口敏太郎の妖怪博物館」にて実物を展示している。妖怪博物館には、他にも「瞬きしたという木彫りの人形」や「写真をとったら目が浮き出てきたという月光仮面人形」など、曰くつきの人形たちが展示されている。

 この連休は山口敏太郎の妖怪博物館で実物を近くで観察してみてはいかがだろうか。もしかすると、あなたの前で怪異が起きるかも知れない!?

文:和田大輔 取材:山口敏太郎事務所

【記事提供:リアルライブ】
情報提供元: リアルライブ