報ステ大越健介氏「トップが会見に臨むことと遺族に寄り添うことはイコールではない」と指摘
テレビ朝日系「報道ステーション」(月~金曜午後9時54分)の大越健介キャスターは10月30日の放送で、今年3月に沖縄県名護市辺野古沖で発生した小型船転覆をめぐり、女子生徒が亡くなった同志社国際高校を運営する学校法人の理事長が事故から7カ月が経過して初めて会見に出席し述べた言葉についてコメントした。
事故では、同校2年の武石知華さん(当時17)と小型船を操縦していた金井創船長(同71)が死亡。この日の放送では、事故後初めて、学校法人「同志社」の八田英二理事長が会見に出席した際の様子を伝えた。八田氏は「法人内でいろいろと議論をしており、記者会見を開くのが遅れたことはおわび申し上げたい」と語り、第三者委員会が指摘した安全管理の不備を全面的に認めた上で、「かけがえのない生徒の命をお守りできず、責任を重く受け止める。武石さんに哀悼の意を表し、関係者の皆さまにおわび申し上げる」と謝罪。「本法人の業務をつかさどる理事長として、ガバナンス不全に陥ったことに関する責任は重いと認識しております」などと語った。
VTRの後、番組では理事長の会見を受け、亡くなった知華さんの両親が公表したコメントの全文を、金曜キャスターのフリーアナウンサー徳永有美が朗読。「3月17日以来7カ月半を経て、ようやく開かれた会見でした。言いようのない違和感を覚えました。その原因は、今日の会見の内容もさることながら、より根本的にはこれまでの沈黙にあると感じます」として「説明すべき節目は、いくつもありました。その節目ごとに会見を開き、説明を重ねていれば、議論は段階を踏んで深まり、報道の方々が知りたいことと、学校が説明したいこととの隔たりも、少しずつ縮まっていたはずです。7カ月半の空白を経た問いは、お互い、一度の会見などで消化できるはずもありません」「そのときどきに語るからこそ、伝わる気持ちや誠実さもあったのではないかと思います。時期を過ぎれば、どこか別の世界で流れているような、そんな会見にも感じてしまい、むなしさを禁じ得ません。学校法人と学校には、説明責任を果たすということはどのようなことなのか、これまでを振り返り、もう一度真剣に考えていただきたいと思います」と、学校側への率直な思いがつづられた内容だった。
大越氏は、両親のコメントが読み上げられた後、「同志社の八田理事長自身、私がご説明する機会が遅くなって申し訳ありませんと陳謝をしていましたけれども、トップが会見に臨むことと、遺族に寄り添うことはイコールではありません」と指摘。「言いようのない違和感の原因はこれまでの沈黙ににあると感じます、というご両親のコメントが、すべてを表していると思います」と述べ、短い言葉ながら、学校側の対応への疑問を込めるように口にした。