【写真】「DIGGER/ディガー」プレスカンファレンスに出席したトム・クルーズ(撮影・村上幸将)

米俳優トム・クルーズ(64)が、通算26回目の来日を果たし5日、都内で新作「DIGGER/ディガー」(アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督、9日公開)プレスカンファレンスに出席した。

クルーズは「DIGGER/ディガー」で、大金持ちで傲慢(ごうまん)な権力者として知られる石油採掘会社CEOディガー・ロックウェルを演じた。利益しか頭にないディガーの欲深い行動がきっかけで、地球は滅亡の大ピンチに陥ってしまい、逆にディガーは大統領から尻ぬぐいを命じられ、世界を救うべく立ち上がる。果たしてディガーは地球を救えるのか、そもそも、この男を信用していいのか、議論が巻き起こる物語。企画から9年かかって作り上げられた。

頭髪が薄く、腹が突き出たティガーは、俳優人生45年を迎えたクルーズが「この役を演じられるようになるまで、40年かかった」と語る、これまでのイメージを脱ぎ捨てて挑んだ、前代未聞の役どころだ。クルーズは「見たことがなく、何でこんなこと、思い浮かんだんですか? と。(監督から)こういう見た目でいて欲しいと言われ、そのまま乗っていた。脚本を読んでいただき、達成したいことを全て聞き、自分がどのように応えられるか」と振り返った。

特殊メイクには、6時間もかかたっという。「とても、楽しかった。早い段階から、テストをやって、これはコメディー過ぎる、ドラマチック過ぎるとキャラクターを見つけるのは楽しい。とても好きでした」と特殊メイク作りを振り返った。イニャリトゥ監督は「その格好でリハーサルしたいと言われた。1日、リハはできないが、どんな風に歩くか、感じたいと(クルーズは)役を見つけるためにやりたかった」と、クルーズが特殊メイクした上で、役をつかみたいとこだわり、リハーサルを行ったと明かした。そして「キャスト、スタッフも、あのハゲた姿になじんでいた。それが、普通の格好で来たら『トム・クルーズが来た!』と驚いてしまった」と笑いながら振り返った。

質疑応答で、なぜ、このタイミングでイニャリトゥ監督とタッグを組んだか? と聞かれると、クルーズは「細部にこだわり、映画の世界に入り込んでいく。彼は映画を探求していて、キャラクターもユニーク。作品は、何度も見なければならない。どの時点でも話が来たら、一緒にやりたかった」と笑みを浮かべた。その上で「私は子どもの頃から、黒澤明監督をはじめ、いろいろな監督の作品を見てきましたが、イニャリトゥ監督はパワフル」と指摘。同監督が22年の第35回東京国際映画祭で14年ぶりに復活した受賞した、黒澤明賞にも名を冠する日本が誇る世界的な名匠の名も上げ、絶賛しつつ「毎日、撮影が待ち遠しかった」と笑みを浮かべた。

賛辞は留まることを知らず「彼はメキシコ出身で(米国人の自分とは)違う文化の方だが、人間に対する共通の理解がある。アーティストとして、彼をたたえる。私にとって人生、芸術とは、こういうこと」と語った。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 トム・クルーズ、26回目の来日で演じるまで40年かかった“珍妙キャラ”「ディガー」語る 」