【写真】倉本聰氏(24年10月撮影)

ドラマ「北の国から」などで知られる脚本家の倉本聰(くらもと・そう、本名山谷馨=やまや・かおる)さんが18日、多臓器不全のため死去した。91歳。倉本財団が28日、公式サイトで発表した。

倉本さんには、映画界やドラマ界に伝わる“伝説”があった。「シナリオを撮影現場で一言一句変えてはいけない」。心血注いで執筆したセリフを、俳優や演出家の思惑で変えることを許さない。巨匠のこだわりとして、まことしやかに広まっていた。

当時70歳だった倉本さんに真相を聞くと「そんなことはないですよ(笑い)。」とやんわり否定した。「役をきちんとつかんでいれば、言葉を変えることに抵抗はありません」。

そう言いながらも、実は譲れないこだわりがあった。「ただ語尾を勝手に変えることに抵抗は感じます。語尾1つで、あいまいか、断定か変わってくる。語尾によって微妙な心情を表現しているわけです」という。説明は続く。「質の悪い役者にかかると、意味は通じるからと、語尾はどうでもいいだろうとなる。それがあまりに多かったので、一言一句変えないでという言い方をしたことがありました。だから、そういう伝説がつくられたんでしょう(笑い)」。

“伝説”は、ある意味で本当だった。常に新作を待望されながら、当時も寡作の印象が強かった。「だから僕のところにシナリオの依頼が来なくなった(笑い)。やりにくいと思われているでしょうね。頭ごなしに怒るイメージとか。でも実際は、逆に気を使って、何も言わなかったりするんだけどね」と冗談交じりに複雑な思いを明かした。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 まことしやかに広まる倉本聰さんの“伝説”真相聞くと…「やりにくいと思われているでしょうね」 」