菅田将暉が初監督兼主演で完全映画化「死の谷’95」青山監督遺作 映画「共喰い」公開から13年
菅田将暉(33)が、映画監督の青山真治氏が残した傑作長編小説「死の谷'95」を原作に、初監督兼主演で完全映画化することが7日、発表された。
日本映画界に数々の功績を残し、22年に逝去した青山監督が、菅田を主演に迎えての映画化を熱望していた同作は、13年9月7日の「共喰い」劇場公開から13年の時を経て、その意志を受け継ぎ、菅田が自らメガホンを取るという「魂の呼応」によって映画化が結実する。
同作は大学教授として社会的な成功を収める兄・一郎と、何者でもない自分を自覚する弟・次郎の「似ていない兄弟」が再会し、次郎が嫂(あによめ)の素行調査をきっかけに、孤独な私立探偵としての道を歩み進めるサスペンス長編作。
スタッフには菅田が信頼を寄せる演出家の山田健人が共同監督として名を連ね、脚本には、多摩美術大学で青山監督の教えを受け、その作家性を最も深く理解する甫木元空氏が参画。過去に映画「共喰い」を手掛けてきた青山作品の揺るぎない伴走者であったスタイルジャム・甲斐真樹氏がプロデュースする。
菅田は映画「共喰い」で第37回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。青山監督との出会いが映画人として最も重要なターニングポイントだったと話す。「青山さんが亡くなった翌年、映画『共喰い』のみんなでご飯に行きました。その時、プロデューサーの甲斐さんに渡された本が『死の谷ʼ95』でした。青山真治監督は、僕の人生を変えた人です。また⼀歩思わぬ方向へ、人生を変えられてしまいそうです。うれしいやら悲しいやらもうぐっちゃぐちゃです」と語った。
そして「想像を絶する旅に、山田健人を巻き込み、元々、青山真治に人生を翻弄(ほんろう)されている甫木元空も巻き込み、他スタッフ・キャストいろんな人を巻き込み巻き込み、現在、映画制作の準備をしています」とした。撮影は10月から行われる。「主演、監督、脚本、と、未知数な日々ですが、青山組を思い出しつつ、山田監督とフレッシュに、映画を楽しもうと思っています。こんな機会を頂けて、感謝しています。映画館でお会いできる日を楽しみにしています」とアピールした。
また、共同監督の山田氏は「長編映画に向き合う日々はなにもかも学びの日々です。今回ご一緒するキャストやスタッフの皆さんからもらった分だけ、私からも皆さんにお返しできるよう、まずは目の前のことに集中するのみです。もちろん演出家としての自分の知見も最大限発揮して、文字通り面白い作品にできたらなと思っております。この経験を経て自分もまた成長できる予感がしていて、楽しみです。青山さんありがとうございます」とコメントを寄せた。