「無用庵隠居修行9」収録を行った水谷豊(中央)と、妻役の檀れい(右)と、世話係にふんした岸部一徳

BS朝日の4K時代劇スペシャル「無用庵隠居修行9」が9月23日午後7時から放送される。

海老沢泰久氏の時代小説が水谷豊(73)主演でドラマ化され、今回がシリーズ9作目。第1作は2017年(平29)9月に放送された。新作は今年3月、京都の松竹撮影所で行われた。

日向半兵衛(水谷)と妻の奈津(檀れい)、長年半兵衛の世話をする勝谷彦之助(岸部一徳)が時にシリアスに、時にはコミカルなやりとりをする痛快エンタメ時代劇。新作では、江戸で突如起こった米の連続盗難事件に、半兵衛が迫っていく。他に田山涼成、中山忍、田中偉登、市毛良枝、橋爪淳、榎木孝明、杉本哲太、山口馬木也らが出演。

9作目の撮影を終えた水谷は「夫婦は空気みたいな存在だと例えられますが、私生活(妻は元キャンディーズの伊藤蘭)ではそのようなことを感じたことはないんです。でも、この撮影では『これが空気みたいな、ということか』と、分かってきた気がするんです」

妻役の檀をちらりと見て「すみません」と笑った水谷。出世を捨て隠居暮らしを楽しむ自由人・半兵衛にすっかりなじんだ様子だ。

その檀は「ドラマ『相棒』で積み上げた水谷さん、岸部一徳さんの掛け合いにどうやって入っていけるか、最初は悩みました。でも、いつの間にか『空気みたいな』存在になれたとしたら、役者としてはうれしく思います」

岸部は飄々(ひょうひょう)とした表情で「水谷さんとは長い付き合い。時代劇で『相棒』とはまた違った魅力を出せていれば幸せだと感じます」

「相棒」では、回転すしのレーンから一度取り上げたすしを再び返そうとする上司役の岸部に「ダメですよ」とたしなめていた水谷だが、この作品では主従関係が逆転。「か~つや~」と呼び捨てにしている。「役とはいえ、一徳さんを呼び捨てにできるのは楽しい(笑い)。『相棒』の頃から芝居について2人で打ち合わせしたことはなかった。そのまま2人で自由にやってきました」

ほぼ1年に1作のペースで、9作を積み重ねてきた実績。水谷は「最初は(撮影所が)ビジターだったが、少しずつホームだと思えるようになりました。できるだけ続けたいですね。次は10作目? あるんじゃないですか?」と『相棒』に続くライフワークとしたい意欲をうかがわせた。

なお、シリーズ前作が以下の予定で再放送される。

9月1日午後7時「無用庵隠居修行」

同2日午後7時「無用庵隠居修行2」

同3日午後7時「無用庵隠居修行3」

同8日午後7時「無用庵隠居修行4」

同9日午後7時「無用庵隠居修行5」

同15日午後7時「無用庵隠居修行6」

同16日午後7時「無用庵隠居修行7」

同22日午後7時「無用庵隠居修行8」

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 「相棒」名コンビ水谷豊&岸部一徳が時代劇で再タッグ BS朝日「無用庵9」9月23日放送