韓国国旗(2018年2月撮影)

職場の集団いじめなどで昨年9月、遺書を残して自ら命を絶ったとされる、気象キャスターの故オ・ヨアンナさん(享年28)の遺族が、「加害者」と名指しした元同僚女性キャスターを相手取って起こした損害賠償請求訴訟の第1回口頭弁論が22日、行われた。韓国メディアが23日までに報じた。

遺族側は、オ・ヨアンナさんが亡くなった24年9月まで約3年間にわたり、いじめが続いたと主張。一方、加害者として遺族が名指した気象女性キャスターA氏側は「遺族の主張は会話の一部だけを編集したもの」「良い関係だった」などとして、否認した。遺族側は、「良い関係」について職場の上司に「逆らわないように気遣っただけ」と否定した。

この問題をめぐっては、韓国の雇用労働部などが調査チームを作り、25年2月に「いじめ行為があった」としていた。

ソウル中央地裁民事合議部(白道均部長判事)は当初、3月27日に判決を進めようとしたが、A氏が宣告を2日後に控えて弁護人を選任し、無弁論判決が取り消されていた。

この日、A氏側の訴訟代理人は「遺族側の主張は故人とA氏の間の関係と当時の状況、全体的な対話の脈絡を考慮せずに一部の対話内容だけを編集したもの。A氏は故人を苦しめた事実がなく、A氏の行為により故人が死亡したということは事実ではない」と主張した。

また「生前の故人はA氏と良い関係で、故人が個人事情と悪質コメントなどで苦しがった点を考慮すると、2人の間の因果関係を認めにくい」と強調した。

これに対し、遺族側の代理人は「2人が親密な間柄であるかのように対話したことは、故人が職場上司の気持ちに逆らわないために気遣っただけで、2人の仲は良くなかった」と反論した。

これにより、裁判所は9月23日に弁論期日をもう1度開くことにした。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 【韓流】死去した気象キャスター「職場いじめ」法廷 被告側「良い関係」遺族「上司に逆らえず」