阪神への思いが我慢できない佐藤隆太(撮影・阪口孝志)

俳優佐藤隆太(45)が11日、兵庫・西宮市の兵庫県立芸術文化センターで、同館開館20周年記念公演「明日を落としても」(10月11~16日)の取材会に出席した。

同館は阪神・淡路大震災からの「心の復興・文化の復興」のシンボルとして、05年に開館。今年で20周年を迎える。震災から30年の節目でもある今年、震災をテーマにし、神戸を舞台にした同公演を開催する。

同作は演出栗山民也氏、作ピンク地底人3号氏。六甲山系の麓にたたずむ創業80年の老舗旅館を舞台に、阪神・淡路大震災から30年となる25年と、震災発生時の95年を巡る物語。

老舗旅館社長の桐野雄介を演じる佐藤は、取材に訪れた多くの報道陣に「おごそかですね。重大な発表でもするかのような」と思っていた会見と雰囲気が違った様子。それでも、「震災を扱った作品ですけど、本を読んでみて、人間、あるいは人生で抱える痛みや傷に、人生をかけて向きあっていくことがすごく響いた作品。見ていただいた方も、きっと自分の人生と照らし合わせて共感していただける部分が多いのではないか。『感動した』という言葉が正解かは分からないですけど、すごくジーンと心に染み渡った」とアピールした。

30年のギャップを演じることについては「自分に似ているところが多い。雄介って25歳から55歳からあまり変わらない。嫌な意味じゃなく、大人になりきれないってのが自分もそうだなって。幼さが残っている」と自身に重ね合わせ、「本当に僕はガキなので。友人や華族に迷惑かけっぱなし。すぐに顔に出るし、我慢できない」と笑った。

そこで、最近、我慢できなかったことを聞かれると「11連勝ですね」とにんまり。大の虎党として知られるが、最近は作品の撮影で多忙のため、球場でのライブ観戦どころか試合もちゃんと見られない状況が続いていただけに、阪神の11連勝に「たまらず、こっちから言ってしまいました」と満面の笑みを振りまいた。

同館は甲子園球場からもほど近く、立地がよすぎることに「悩ましいですね」。

公演期間はクライマックスシリーズのまっただ中。「ちょっと早いかもしれないですね。この話題」と言いながら、公演と観戦の“ハシゴ”には「合間に行って、もし悔しい結果になって舞台にひきずるのも…」とあれこれ悩みは尽きない様子で「クライマックスに行きたかったけどチケット取れなかった人は、受け皿になりますから、ぜひこちらの劇場に」とアピールしていた。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 ”虎党”佐藤隆太にんまり、最近我慢できなかったことは「11連勝ですね」