小説家で医師の知念実希人氏(2020年1月撮影)

小説家で医師の知念実希人氏(46)が10日までにX(旧ツイッター)を更新。議論が繰り広げられている終末期医療をめぐる問題に言及した。

参政党が参院選の公約に掲げた「終末期の延命措置医療費の全額自己負担化」の是非をめぐり、SNS上でも議論となっている。

そうした中、知念氏は一部ユーザーの意見に異を唱えるかたちで「なんか、終末期医療は高齢者が対象みたいに思っている人も多いですけど、若者でも、なんなら幼児に対しても終末期医療は普通に行われますよ」と説明。「まだ数年しか生きていない子どもに対して、苦痛を取りながら、家族との時間を過ごさせるための治療も無駄だと?」と疑問を投げかけた。

続く投稿では「というか、人間みんな寿命があるんだから、いつかは『終末期』になるんですよ そのことを頭の隅において生きていくべきです」とつづり、「医者やってると、いつ自分が障害を持つか、いつ終末期医療が必要な状態になるか分からないって思い知るんですよね 弱者排除を訴えていた人が、翌日には疾患や事故で、自分が排除される対象になる可能性も十分にあるってことを理解して頂きたいです」と呼びかけた。

また、「あとね、よく『無駄な延命』っていうけど、それが『無駄』かどうかは誰が決めるんですが?医療者や政治家がそう簡単に決めていいものではないと思います」とも投稿。

完治の難しい病気の子どもとその家族を支える「こどもホスピス」に取り組む参議院議員で小児科医の自見はなこ氏が「こどもでも胃瘻の子も、気切の子もいます。政治で、現場や実態とかけ離れた議論はして欲しくありません」と訴えた投稿に返信するかたちで「そう、子どもでも胃ろうや気管切開による人工呼吸管理で終末期医療を受けている子どもは少なくないんです 終末期=高齢者では決してありません 終末期のお子さんの苦痛を取りながら、家族との時間を過ごせる『こどもホスピス』はとても良い取り組みだと思います」とした。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 終末期医療めぐる議論に医師作家「終末期=高齢者では決してありません」