フリーアナウンサー宮根誠司(2020年12月撮影)

フリーアナウンサー宮根誠司は9日、MCを務める日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」(月~金曜午後1時55分)で、昨年元日に発生した能登半島地震をめぐり「運のいいことに能登で地震があった」と発言した自民党参院議員の鶴保庸介・参院予算委員長の言葉に「我々の方が言葉が出ない」と、あきれた様子で切り捨てた。

番組では、8日に参院選(20日投開票)の得和歌山選挙区に立候補している自民党候補の会合で、鶴保氏が語った内容について報じた。鶴保氏は、地震発生後に被災者が住む地域以外でも住民票の写しを取得できるようになるなど、政府が進める「2拠点地域居住」の取り組みに言及する中で「運のいいことに能登で地震があったでしょう」と発言。「金沢にいても輪島の住民票が取れるようになった」「やりゃあできるんじゃないか、という話になった。チャンスです」とも述べたが、深夜になって「被災者への配慮が足りず言葉足らずだった。深く反省し、陳謝の上、撤回する」とするコメントを出し、発言を撤回。9日午前に記者会見し、あらためて謝罪と発言撤回を表明した。

宮根は「ちょっと、我々の方が言葉が出ないですね」と指摘。コメンテーターで元日本テレビキャスターで関西学院大特別客員教授の小西美穂氏が「言葉の向こうに被災者の方が思い浮かんでいないから、こんな話が出るのかなと思いました」と指摘すると「国会議員の方は、被災地に行かれて被災された方の話を絶対に聞いていらっしゃるわけで、切実な話をいちばん身近に感じている人なだけに、この言葉が出てくるっていうのが…」と、応じた。

同じく、この日コメンテーターで出演した実業家の神保拓也氏は「『失言』のレベルで絶対にすまされない話。復興がまだやりきれていない中、被災した地域の名前も覚えていないし、『運がいい』を地震に掛け合わせて発言するのは、ちょっと考えられない」と指摘した。

宮根は「国会議員の方は、そういう(被災者の)方々の助けになるのが、第一の仕事だろ思うんですけど…」と、被災者に寄り添っているとは思えない今回の発言に、納得できない表情で述べた。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 宮根誠司「言葉が出ない」自民・鶴保庸介氏の「運のいいことに能登で地震」発言にあきれる