株主として、株主総会を前にフジテレビに文書を送付し「フジ再生ドクトリン」を提案したと明かしたドクター・中松氏

中居正広氏(52)の元女性アナウンサーに対するトラブルから激震が続く、フジテレビの親会社、フジ・メディア・ホールディングス(FMH)の第84回定時株主総会が今日25日、東京・有明アリーナで開かれる。株主として約30年にわたり出席を続ける国際創造学者で発明家のドクター・中松氏(本名・中松義郎=96)が日刊スポーツの取材に応じ、19日にFMHの金光修社長(70)宛てに文書を送付、再生を担う人物に必要な要件をまとめた「フジ再生ドクトリン」を提案したと明かした。

19日は、92年にフジサンケイグループ議長の鹿内宏明氏を産経新聞社会長職から解任に追い込み、鹿内家を一掃したクーデターを主導、フジテレビなどの社長を務めた羽佐間重彰さん(23年死去)の命日だった。中松氏は、羽佐間さんと麻布中の同級生だった縁から株を取得し随時、内情も聞いてきた。それだけに「物言う株主」として知られる米投資ファンドのダルトン・インベストメンツらが介入している現状に「外国の投資家とかテレビのことを全然、知らない人が乗り込んでメチャクチャにするなんて冗談じゃない」と首を傾げた。

中松氏が示した「フジ再生ドクトリン」は、細部まで入れると18項目に及ぶが、大まかにまとめると8項目。いずれもテレビを熟知し、実務ができる人材をトップに据えるべきという提案だが、特に重視しているのが「フジテレビの本質を理解すること」だ。

中松氏は、早大卒業後に入社したニッポン放送で67年に「オールナイトニッポン」を立ち上げた羽佐間さんが生前「もうちょっと、笑いが知的じゃないとダメだ」と語っていたと明かした。その羽佐間さんとともに、クーデターの中心軸にいた当時のフジテレビ社長こそ、3月にフジ・メディア・ホールディングス取締役相談役を退任した日枝久氏(87)だ。中松氏は、フジテレビのガバナンスの欠如にNOを突きつける一方で、日枝氏が編成局長時代に打ち出したキャッチフレーズ「楽しくなければテレビじゃない」の精神は「失うべきではない」と主張する。「羽佐間は、エンターテインメントこそフジテレビの色だという点では、日枝さんと意見は一致していた。その笑いが、羽佐間の重視していた考えさせるものでなくなり、薄っぺらなものになっちゃったから、中居氏の件に端を発した一連の問題…もっと言えば、暴走が起きてしまった」と指摘。

「笑いとエンターテインメントの質を考え直せば、フジは再生できる」という思いを胸に、株主総会に向かう。【村上幸将】

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 ドクター・中松氏、フジテレビ再生を担う人物に必要な要件をまとめた「フジ再生ドクトリン」提案