会見に出席する石丸伸二氏

東京都議選で、前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(42)が代表を務める地域政党「再生の道」の立候補者42人全員が落選。同日に都内で開催した会見で、複数の立候補者の当選が厳しい情勢と指摘され、記者から何度も繰り返し問われる一幕があった。

石丸氏はノーネクタイ姿で、会見開始予定の午後9時半よりも早くに会見場に到着。約1時間半の間の会見中に当確議員が出ることはなかった。

記者から「擁立した候補者の大半の当選が難しいという情勢が報じられていますが、この点は率直にどう思われますか」と聞かれ、石丸氏は「そうなんですね、という感想です」と返答した。

さらに記者から「そうなんてすね、というのは具体的にはどういう気持ちでしょうか」と聞かれ、「昨年も同じのことを言ったんですが、都民の意識が可視化されるのが選挙、なので、そうなんだと私も初めて知ったという。やってみないと分からないからやるんですよね? なので、そうなんだと知った状態。知ることに感想がついて回るものでもないかなと思います」と説明した。

続けて記者から「ご自身が擁立された方の大半の当選が難しいという風に報じられていることについて、擁立した立場としてはどのようにお考えですか、とお伺いしてるんですが」と補足され「これは前の方の記者会見でも言ったんですが、当然ですが全員の当選を願ってますし、それを目指したというのがこれまでなので、通ればうれしいし、通らなかったらかなしい」とコメントした上で「それ以外の感想って生まれるものなんですか?」と投げかけた。

さらに「しかし、それはあくまでも候補者側の目線でしかなくて、今のはそう聞かれたからそう返したまでです。党の代表としては、ハナからそういうものではないと去年の都知事選から言ってるんです。今回の都議選も同様です」と語った。

記者側はそれでも追及の手を緩めず「もうちょっと分かりやすい言葉で説明してもらってもいいですか? つまりご自身が擁立された大半の方の当選が難しいという状態を、擁立された立場としてどのように受け止めているのか、というのをもう少しご説明いただけますか」との質問が飛んだ。

石丸氏は「そんなところに党の代表としてこだわってないです。1月の記者会見で、目標として都議選に候補者を擁立するとしっかり書いてます。その観点で言えば党としての目標はかなえているんです。その後の選挙においては、やっている方の感想は先ほど申し上げました。しかしながら、党の代表として、今の現状をどう評価するかといえば、今申し上げた通りです。独立しています、その2つは」と語った。

石丸氏はその後、NHK「東京都議会議員選挙開票速報2025」(日曜午後10時半)に生出演。後11時8分ごろに登場。その時点で当確議員がいない状況で手応えを問われ「昨年の都知事選でもお伝えしたのですが、選挙の結果はあくまで都民の意識が可視化されたもの、それ以上でも以下でもない、という受け止めでした」と定型句を繰り出した。

スタジオから「今のところ十分、有権者の支持を得られてない」と指摘されると「何をもって十分かというのが決めてないので。再生の道をつくったそもそもはそういうところに重きを置いてない。記者会見でもお伝えしてきた通りですが、目的としては広く国民の政治参加を促す。目標としては都議選に候補者を擁立するとしっかり定めています。その意味では再生の道として、やるべきことはやってきた、という評価をしています」と語った。

公募には1128人が募集。3回の試験を行い、最終面接はYouTubeで公開した上で、42人を擁立した。政策については各立候補に委ねていたが、力が及ばなかった。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 【都議選】42人全落選の石丸伸二氏「都議選に擁立するのが目標」会見で繰り返す「再生の道」