竹中平蔵氏「希望が持てるような社会に」、日本社会が抱える最も深刻な格差は「希望格差」
元経済財政担当相で経済学者の竹中平蔵氏(74)が22日放送の読売テレビ「そこまで言って委員会NP」(日曜午後1時30分)にVTR出演。日本社会が抱える深刻な格差について意見を述べた。
番組では、各界の有識者に「あるテーマ」に関するランキングを発表してもらい、パネリストが1位と2位を予想する年に2回の恒例企画「1位と2位を当てまSHOW」の第16弾を実施。竹中氏には「医療格差」「希望格差」「教育格差」「雇用格差」「資産格差」「情報格差」「所得格差」「男女格差」「地域格差」「見た目格差」の10の深刻な格差の中からトップ5を選んでもらった。
5位に「情報格差」、4位に「教育格差」を選んだ竹中氏は「『格差はお前が作ったんだ』と一般の人は言うかもしれませんが、スタジオの皆さんは賢いからそんなことは言わないと思います」と、いたずらっぽくパネリストたちをあおった。
3位に「所得格差」、2位には「資産格差」を挙げ、「所得格差が積み重なって資産格差になっていく。日本では比較的高い成長をして、所得が増えていった高齢者世代と所得がのびない若い人たちの間で資産の格差が非常に拡大している」と指摘。海外との資産格差が広がることにも警鐘を鳴らした。
そんな、竹中氏は1位に「希望格差」を選択。「どの時代もどの社会も格差がない時代なんてない」と前置きした上で、「今、格差が少々あっても将来は違うんだ、もっと別のことが起こりうるという希望、期待があれば、今の社会はもっと安定する。ところが、希望そのものがなくなって絶望的になり、社会の分断を生んで、非常に難しい社会、政治、経済の構造になっている。改めて希望が持てるような社会にしなければならない。希望格差が一番重要な問題だと思う」との考えを示した。
なお、作家の門田隆将氏が竹中氏の1位、2位をばっちり的中させていた。