NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」に出演する、ひょうろく

NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(日曜午後8時)で好演を続ける、ひょうろく(37)がこのほど取材に応じ、初出演となる大河ドラマへの思いや、オファー殺到中という俳優業について語った。

えなりかずき演じる松前家当主の松前道廣の弟で、江戸家老の松前廣年を演じる。芸人としてTBS系バラエティー「水曜日のダウンタウン」などでドッキリにかけられる姿が話題となっただけに、出演オファー当初は疑っていたというが、現場には共演する渡辺謙らがおり「渡辺謙さんが僕のために動くことはない、と。これは本当だなと思いましたね」。

撮影時は演技経験はあまりなく、勉強の日々だったという。「まばたきって止まらないんですね。みなさん本当にすごくて。普通に見ていると気づかないことで心がけないといけないことが多かったです。自分が何が分かってなかったかということが分かったと言いますか。私の役は位の高い人なので、簡単にひれ伏さないとか、所作にも気をつけました」と振り返った。

えなりかずきの弟役という点については「見た目が似ていたからなのかな」と笑った。えなりとは食事に向かうなど親身になってもらっていることも明かし「すごい経験をお持ちの方なのに僕からも話しやすくて。先日もご飯の帰りにタクシー代とかも出していただいちゃって…」と恐縮。伊藤淳史らからは言葉のイントネーションなども指導を受けたといい「ずっとずっと教えてくれて、感謝しかないです」と頭を下げた。

福原遥との共演シーンには「あの時だけちょっと(役の)廣年が消えていたかも(笑い)」と振り返った。「ドキドキしないといけないシーンなので、不慣れで。本当にドキドキしちゃいました。冷や汗というか。手を触られるシーンもあったんですけど、こんなおじさんの手を触っていただいて、ありがたいなあと感じていました。すごく色っぽい演技をなされていましたね」と正直に語った。

周囲の反響も大きいといい、「親戚だったり、兄弟とか。あらためて大河というのはとんでもない作品だなと思います。まだ自分のことを客観視できていなくて、台風の中にいるような感覚です」。普段から親交深い、さらば青春の光からは「何でお前なんや」と突っ込まれたといい「でも、よかったなと。僕以上に喜んでくれて。何もない時にずっと誘ってくださっていた方々なので、少しでも僕の名前が出ればそれがお返しになるかなと思っています」と話した。

ひょうろくと言えば、過去との芸風や人柄が大きく変わっているのではとネット上などで話題になることもあった。ひょうろく自身も「よく聞かれます」と明かし「正直、自分では説明ができないんです。諦めというんですかね。若い時にもっとこうしたい、ああしたいというのがかなわなくなってきて、何もできないなとなっていって。諦めの気持ちからこういう感じになってきたのかなと思っています」と分析。「挫折したと思っていたら、周りにいる人たちに助けられて今があるなという感じですね」と感謝し、ドッキリでの活躍についても「一人っきりだと何もできないので。それを面白く付き合ってくださっているスタッフさんだったり、さらばさんだったり、面白く放送してくださっているということに尽きると思います」。

演技の実力も評価されており、関係者によると「オファーが増えてきています。今は演技仕事の方が多いかも」と明かす。今後も地上波ドラマなど出演予定があるといい「本人は演技仕事にも真摯(しんし)に取り組んでいますし、また楽しいひょうろくさんが見られると思いますので、お楽しみに」。

ひょうろく本人は役者として「有名なものに出たいというよりかは、その作品の一助になれたらいいなと思っています」と意気込み「いただいたお仕事を一生懸命頑張るというんですかね。演技のお仕事もそうですし、そこにとらわれずに。いただいた面白そうなお仕事にこれからも挑戦してみたいです」と力を込めた。

◆ひょうろく 1987年(昭62)7月7日生まれ、鹿児島県出身。本名白澤直樹。12年に高校の同級生に誘われて脱サラし、ジュウジマル結成。M-1グランプリ2019で3回戦進出も20年解散。同年あたりからさらば青春の光YouTubeチャンネルに出演するようになる。22年10月の「水曜日のダウンタウン」でバイきんぐ小峠英二の代役として出演し話題に。以降、企画への登場回数が増え、他バラエティーやドラマ出演も増える。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 ひょうろくに役者オファー殺到中「周りに助けられて今がある」NHK大河「べらぼう」でも好演中