阪急阪神HD第187回株主総会が行われる梅田芸術劇場(撮影・阪口孝志)

阪急阪神ホールディングス(HD)株式会社の定時株主総会が17日、大阪市の梅田芸術劇場で行われた。株主からは7月1日に株式会社化される宝塚歌劇団への意見も乱れ飛んだ。

劇団では23年9月末に、宙組団員が急死した問題を巡り、西宮労働基準監督署(兵庫県)から是正勧告を受け、再発防止に向けた改革を行ってきた。改革の一環として、透明性の高い組織運営を行うため、劇団は阪急電鉄が100%出資する「株式会社宝塚歌劇団」への移行を進めている。

ある男性株主からは、団員急死に関わったと報じられた現役団員らの実名を出して「加害者を舞台に立たせている。退団勧告すべきでは」「逃げ回るのは姑息(こそく)」などと責任を問う声が上がった。

担当役員からは「劇団員が悪意をもって行ったものではないと理解している。それをハラスメントと指摘できなかった劇団にすべての責任がある」と説明。嶋田泰夫阪急阪神HD社長兼グループCEOからも「私どもが指導していなかった。劇団員に個人の責任に帰するのはあまりにも重すぎる。2度とこのようなことを起こさないよう固くお誓い申し上げる」などと補足説明した。

また、事件を機に下がった株価が戻らず、「納得いくけじめが付いていない。歌劇団が足を引っ張っていると言わざるを得ない」との指摘に対しては、「長期経営構想を実現し、マーケットの皆さんに分かっていただき株価を形成していく」と語った。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 阪急阪神株主総会、宙組団員急死問題「劇団員が悪意をもって行ったものではない」「劇団に責任」