寺尾聰=25年5月

寺尾聰(78)が24日放送のTBS系「人生最高レストラン」(土曜午後11時)に出演。自身が出演した黒澤明監督の映画「乱」(85年)のオーディションについて明かした。

寺尾は「石原プロをやめてから、仕事が決まりかかっても、全部途中で消える訳よ」と明かし、「それは石原プロに対して気を使った…それで全然仕事がなくなる訳」と吐露した。

そのころ、黒澤明監督の映画「乱」のオーディションを受けたが、すでに役は決まっていて「僕が受けた時、武将の馬の手綱を持つ兵隊その1だったわけ」と説明。「それでも、あの世界のクロサワって、どんな空気で映画撮ってるのか見たいじゃない。だから、とにかく受けたわけ」と明かした。

しばらくしたら向こうから「もう1回来てください」と電話があったという。今度は、前回と違う衣装を着せられ、他に呼ばれた役者が20人近くいたと回想。クランクインが延び、今まで押さえてた俳優さんのスケジュールが合わず使えなくなったためだったと説明された。

そして「仲代(達矢)さんが主役の殿様なんで。その三兄弟いるんだけど、その長男が空いてたんだな。で、それを探してたらしくて『(黒澤監督が)コレにしよう』って言い始めたわけだ」と黒澤監督から指を指されたと明かし、「そしたらさ、跳び上がるなんてもんじゃないわけだよ。天井に頭をぶつけるかなと思うくらいウワ~って思ったわけ。それで僕は長男の役をゲットしたわけよ」と語った。

続けて「ただし、最初のオーディションの時にいろんな質問をされて『馬に乗ったことありますか?』『もちろんです』触ったことも、馬券を買ったこともないわけよ、僕は。うそついた」と明かすと、「え~!怖い!」「よく、そんなうそつけますね」など驚きの声が上がり、「だって『乱』なんか馬、絶対扱うじゃないですか」と問いかけられた。すると寺尾は「だって最初さ、歩いてさ、武将の手綱を持っているだけ、馬に乗らなくていいわけよ。それから大変よ。乗馬クラブ行って…」と振り返った。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 寺尾聰「世界のクロサワって、どんな空気で映画撮ってるのか」 映画「乱」での秘話明かす