熊谷の質店強盗致傷事件、バールの攻撃に必死に応戦の店主 SNSに衝撃広がる
埼玉県熊谷市で16日に発生した質店強盗事件をめぐり、容疑者からバールで殴られ、顔などに負傷しながらも、必死に身を守った男性店主(63)らの行動に、SNS上では驚きの声などが上がった。
事件は16日午前2時10分ごろ発生。男2人が共謀の上、埼玉県熊谷市の質店に侵入し、1人が店内に侵入。2階で、ショーケースなどを割れる音に気付いた男性が1階で容疑者と鉢合わせた。男性は容疑者にバールのようなもので殴られ、顔などに2週間のけが。埼玉県警は、この質店で金券を奪い、男性にけがをさせたとして、強盗致傷の疑いで住所不定無職、若山啓治容疑者(69)を逮捕した。もう1人は逃走している。
日本テレビのニュースでは、この強盗事件をとらえた防犯カメラ映像を紹介。動画には、店のシャッターをバールでこじ開け、ガラス戸をバールのようなもので割り、1人が侵入。1人がシャッターをおさえて脱出路を確保しながら見張っている様子が記録されていた。侵入した1人は、バールのようなものでショーケースも破壊。中のものを奪っているような様子も。そこへ店主が現れると、男はショーケース越しにバールを店主に向かって一振りし逃走。店主も何か棒のようなものを手に追いかけて外へ出た。
店外でも男は店主に向かってバールのようなものを振り下ろして攻撃。店主も身を守るために棒のようなもので反撃。男たちは車に乗って逃げようとするが、店主は車が運転できないようにフロントガラスをたたき割り、ガラスが真っ白に。そこへ、店主の妻が駆けつけ、殺虫剤を運転席の窓から噴霧。男たちは車をあきらめ、走って逃げ出している。
この動画に、SNS上では「治安悪くなった。昔、日本人は『水と安全』はただと思っていたとか言われたが、水ははるか前に有料だし、安全も今では正直、中心部に行くのが怖い。何が起きるかわからないから」と、事件に衝撃を受けた声も。また、店主らの行動に「行動を封じるためにフロントガラスを割る、という発想に至るところがすごい」「店主の覚悟がすごい」などの声もあった。
店主らは当時、必死で身を守り、店の商品も守ろうとしたすえの行動だったとみられるが、負傷している。結果的には2週間のけがだったが、同様の反撃がいつも成功するとは限らず、逆に命に危険が及ぶような攻撃を受ける恐れもあっただけに、SNSでは「結果(容疑者が)逃げてくれたからいいものの、そういう犯罪をする人間なら過激な攻撃に出る可能性もあったので、皆が真似するべき対応ではないと思います」「刃物が出てくる可能性もあるから敵の種類によって追撃は見極めないと危険」との意見も多くみられた。