松下洸平、カンヌ映画祭初参加〝ザ・おのぼりさん〟公式上映は「本当に涙が出そうになりました」
世界3大映画祭の1つ、カンヌ映画祭(フランス)ある視点部門に出品された日英合作映画「遠い山なみの光」(石川慶監督、今夏公開)が15日、同映画祭の劇場、ドビュッシーで公式上映された。
松下洸平(38)が、初めてカンヌ映画祭に参加した。公式上映で、約5分間のスタンディングオベーションを浴び「心からの拍手をいただけた時に、すごくグッとくるものがありましたし、皆さんと1つのものを作り上げて、それがこういった形で世界中の人に見てもらえるというのが、こんなに名誉なことはないなと思って本当に極まりそうになって本当に涙が出そうになりました」と感激した。
上映後、日本メディアの囲み取材に応じた松下は、カンヌ映画祭の印象について聞かれ「本当に連日すごい数の来場者の方がいて、圧倒されっぱなしです」と率直に驚きを口にした。
「あとすごく天気がいいですね。『カンヌが例年より涼しいので上着を持ってきてください』と言われたのですが、全然いらなかった」とカンヌの天気の良さも快適なようだ。
「連日、天気もいいし、気持ちのいい気候の中で映画の世界に迷い込んだ気持ちになるような景色もいっぱいあるので“ザ・おのぼりさん”みたいにずっと、きょろきょろしながら歩いています」と新鮮な思いをを口にした。
「遠い山なみの光」は、ノーベル文学賞受賞作家カズオ・イシグロ氏(70)の、1982年(昭57)の長編デビュー作の映画化作品で、同氏が生まれた50年代の長崎と80年代の英国が舞台。主演の広瀬すず(26)が演じた主人公の悦子は、長崎在住時代に原爆を経験し戦後、英国に渡る。英国に渡って以降の、80年代の悦子は吉田羊が演じる。悦子は、英国人の夫との間に生まれた娘ニキが、大学を中退し作家を目指そうと執筆のために自宅を訪れ、数日を共にする中で、最近よく見る長崎で暮らしていた頃に知り合った謎多き女性・佐知子と幼い娘の夢について語り始める。
松下は劇中で、悦子の夫で傷痍(しょうい)軍人の二郎を演じた。