長嶋一茂(2019年撮影)

元プロ野球選手のタレント長嶋一茂(59)は16日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に出演。右肩のインピンジメント(投球時などの関節を動かす際の痛みの症状)で離脱となったドジャース佐々木朗希投手(23)に言及した。

佐々木は13日(日本時間14日)に15日間のIL入り。当面は状態を確認しながら期限を決めずノースローでの調整が続くことになる。

番組では、佐々木の現状のほか、離脱が長期化する可能性についても触れた。コメントを求められた一茂は「ちょっと心配になるようなニュースですが、考え方を変えると、今後の長い野球人生を見た時には、こういう時期も必要ではないかと思う」と指摘した。昨年ドジャースに入団し、今季すでに5勝をあげている山本由伸投手(26)を例に挙げ「あれほどのピッチャーでも、(昨季は)僕が見る限りでは1、2カ月はピッチングが落ち着いていないなというものがあった。今年は佐々木投手が同じような条件で環境もいっしょ、というところで、いきなりオープニングの2戦目で先発投手に指名されたじゃないですか。そこに向けて、すごい頑張らなきゃという気持ちは年始から、もっというと去年からずっとあったと思う」「ずーっと突っ走ってきて、前しか向いていなかったと思う」と分析した。

その上で「自分の力がどれくらい試せるのかというところを含め、全力でやってきたと思うけれど、ここでけがをちゃんと治してもらって、客観的に自分の野球人生を見つめ直せる時期でもある。そういう時期は十分必要だし、自分がなぜ打たれたのか何がいけなかったのか、1回立ち止まれるのは、よかったと思う」と指摘した。

「160キロ以上出すピッチャーなので、けがはつきものだと思う。筋力は鍛えて進化、発達させることができると思うけれど、関節は鍛えられない。逆に、もっと負担を掛けてしまうことになる。その辺のバランスは難しい」とした上で「ここは、ゆっくり治して欲しい」と繰り返した。

◆インピンジメントとは 「衝突」という意味で、投手の場合、肩関節の受け皿の周縁部にある「関節唇」と、肩内部の筋肉の「腱板(けんばん)」がぶつかって投球時に痛みを生じるケースが多い。プロ野球選手の治療も行う百武整形外科・スポーツクリニック(佐賀市)の光井康博副院長によると、投球の際は、正常でも必ず軽い衝突が起きており、肩関節が良い位置で回転していれば問題はないが、疲労などでバランスが崩れると痛みにつながるという。投球を重ねて肩の後ろが硬くなることが原因になることが多いといい「(米移籍で)ボールが変わり、中5日での登板になって、回復が追いついていない可能性がある」と指摘した。まずは投球を中断して回復を待つことになる。症状が改善しなければまれに手術に踏み切ることもあるが、関節の可動域が狭くなるなどのリスクを伴うため慎重な判断が必要という。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 長嶋一茂「考え方を変えると」負傷離脱の佐々木朗希に言及「自分の野球人生見つめ直せる時期」