3ガガヘッズ、今年の「勝手にワールドツアー」はウズベキスタン 7月新宿でオール新ネタライブ
ワハハ本舗の2人組パフォーマンスグループ、3(さん)ガガヘッズが、7月1、2日に東京・新宿バティオスでオール新ネタの単独ライブ「3ガガヘッズ ザ・ボディー・タイツ・メン・ショー『ポップア~ホ』」を開催する。毎年開催する海外公演「勝手にワールドツアー」は今年は9月8日から30日までの23日間、ウズベキスタンに行くことが決定した。トニー淳(50)と正源敬三(54)に聞いてみた。
呼ばれもしないの交通費自己負担、ギャラなしで行う海外公演。今年は初の中央アジアとなるウズベキスタン、なんと37カ国目だ。トニーは「やはり平和な国じゃないと。ウズベキスタンは政情も安定しているんです。イスラム教の国だけど、お酒も飲めるし親日の国なんです」。正源は「今はYouTubeもあって、日本のギャグも世界中に広まっている。日本人を見たら、子供たちが追いかけてきて『そんなの関係ねぇ』とか『宮迫です!』ていうのもありました。笑いは全世界に通じるんです」と言う。
2人で全身タイツに身を包み、ゴジラを初めとしてさまざまに形態を変えていくパフォーマンス。言葉は必要ない。トニーは「僕らは、あまり下ネタっぽいのはやらないんですけど、やはり国によって違う。3年前にトルコで公演した時は、全身タイツは体の線が出るからと短パンをはいてやりました」。正源は「そんなに極端じゃないのにモッコリが駄目。でも、日本の凱旋(がいせん)公演で短パンをはいてゴジラをやったら、逆にウケました」と笑う。
09年に「日中友好35周年」のイベントに呼ばれて、すごくウケた。ワハハ本舗主宰の喰始氏(77)が「お前たちのネタはしゃべりがいらないから、海外に行ってやろう。そして逆輸入しよう」と言い出して、毎年の海外公演が始まった。トニーは「あまり売れてないけど、この海外公演があるから、投資というか積み重ねになっている。今年も7月にオール新作でライブをやって、そしてウズベキスタンへ。返ってきてから凱旋公演という流れができています」。
言葉いらずのパフォーマンスは、今年もマレーシアのジョーホールバル、ペナン、モンゴルのウランバートルでの公演が決まった。正源は「勝手じゃない海外公演もあるんですよ。うれしいですね」と笑顔を見せる。
トニーは「音楽界のスーパースターならともかく、ありがたいことにコメディーだけで海外37カ国でネタをやってるのは、ほぼいないでしょう。今はYouTubeで、なんだったら途上国の人ほど見ているけど、実際に見る機会はないと思います」。正源は「生で見る楽しさを海外の子供たちに伝えられるのはうれしいですね」と話している。
新ネタ、海外公演と着実に実績を積み上げている。派手さはないが、世界に通じる日本のお笑いの代表だ。【小谷野俊哉】
◆3ガガヘッズ(さんががへっず) トニー淳は1974年(昭49)7月26日、鹿児島県生まれ。正源敬三は70年9月14日、大阪生まれ。02年(平14)年に3人組で結成。その後メンバーの脱退、加入で19年(令元)から現在のコンビに。10年に大道芸全国大会「芸王グランプリ2010」で優勝。13年に「国際児童・青少年演劇フェスティバルおきなわ」で優勝。