「火宅の人」主人公モデル、俳優入江杏子さん死去97歳 99年著書で檀一雄さんとの関係つづる
日刊スポーツ_芸能 2025年05月02日 18:03:38
作家・檀一雄さんの75年の小説「火宅の人」の主人公恵子のモデルとされている、俳優の入江杏子(いりえ・きょうこ、本名=入江久惠)さんが4月24日午前9時15分、老衰のため東京都内で亡くなった。97歳だった。所属の劇団民藝が2日、発表した。葬儀・告別式は同29日に東京都渋谷区の代々幡斎場にて執り行われ、喪主は弟の入江海人さんが務めた。現在のところ、お別れの会等の予定はないという。
入江さんは、1927年(昭2)7月14日、福岡県生まれ。福岡高等女学校を卒業し、51年に劇団民藝附属演劇研究所へ入所。民藝初舞台は52年の久保栄作・演出「五稜郭血書」群衆で、56年に劇団員となった。
そして、檀さんが76年1月に63歳で亡くなって23年後の99年9月に著書「檀一雄の光と影『恵子』からの発信」を刊行し、檀さんとの出会いから別れなど、関係をつづった。
最後の舞台は、11年の藤沢周平原作・吉永仁郎脚本の「思案橋」おつねだった。
情報提供元: 日刊スポーツ_芸能