映画「フロントライン」日本体育大学救急医療学科特別試写会に登壇した小栗旬(撮影・村上幸将)

小栗旬(42)が10日、都内の日体大救急医療学科で行われた主演映画「フロントライン」(関根光才監督、6月13日公開)特別試写会に、共演の窪塚洋介(45)とともに登壇した。

「フロントライン」は、2020年(令3)2月3日に横浜港に入港後、日本で初となる新型コロナウイルスの集団感染が発生した豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」に駆けつけた、厚生労働省の災害医療派遣チーム「DMAT(ディーマット)」が未知のウイルスと闘った姿を描く。この日は、小栗が演じたDMATの指揮官・結城英晴のモデルとなった阿南英明医師(地方独立行政法人 神奈川県立病院機構理事長)と、窪塚が演じた結城の“戦友”仙道行義のモデルとなった近藤久禎医師も登壇した。

小栗と窪塚が、サプライズで登壇すると、学生達からどよめきと歓声が起きた。小栗は登壇すると「小栗 小栗です。さっき、ヤバ、エグ…と言われた。語彙(ごい)力」と言って笑った。窪塚は「こんにちは。私も小栗です。20年くらい、旬からオファーを受け…ことごとく合わず、初めて一緒にやった。関わって、良かったと思った」と笑みを浮かべた。

2人は、集まった学生から質問も受けた。「どういう思いで演じましたか?」と聞かれると、小栗は「劇中の2人のコンセプト『やれることは全部やる』と思っていた。自分が諦めたら全部終わる…諦めない、というのはテーマで(役を)作った」と語った。

窪塚は「ブレない…結城ちゃんにブチ切れ、ブレる…そのバディ感、温度感。これくらい激高するのか、しないのかの線引きで、役作りした」と語った。その上で、客席を見渡し「こんなに、たくさんの未来のヒーローが生きているんだと思った。胸が詰まる思いがあります。こういう人たちが支えてるんだと思い…応援します。一緒に頑張りましょう」と呼びかけた。

小栗が「さっきから、脱線する度に、いいこと、言っているよね」と突っ込むと、窪塚は手を上げて応えた。

1年生から「新しいことに挑戦する時の心構えは?」と質問が出た。窪塚は「20代の時『俳優は俳優だけやってればいい』と言っていた。今はレゲエミュージック……少し休んでいるけど日本酒を作り、ゴルフのアパレルブランド、陶芸もやって仕事になっている。本当にやりたいこと。こうしなきゃ、じゃなくて、したいからする、というのを自分で持っている、自分軸で歩いてきた。46年、生きてきて今が1番、幸せ。大事に思っています」と語った。

小栗は「新しいことに挑戦する時は、自分に期待しない。それは難しい。期待するとショックも大きいし、落ち込むけど、期待しないと落ち込まない」と語った。そして「ジャンプアップすることはない。練習した以上の成果は、なかなか発揮できない。もっと、できたのに自分は…というのはもったいない。できることを増やしていく」と答えた。

◆「フロントライン」2020年2月、乗客乗員3700名を乗せた豪華客船が横浜港に入港した。香港で下船した乗客1人に新型コロナウイルスの感染が確認されていたこの船内では、すでに感染が拡大し100人を超える乗客が症状を訴えていた。出動要請を受けたのは災害派遣医療チーム「DMAT(ディーマット)」。地震や洪水などの災害対応のスペシャリストではあるが、未知のウイルスに対応できる経験や訓練はされていない医療チームだった。対策本部で指揮を執るのはDMATを統括する結城英晴(小栗旬)と厚労省の役人・立松信貴(松坂桃李)。船内で対応に当たることになったのは結城とは旧知の医師・仙道行義(窪塚洋介)と、愛する家族を残し、船に乗り込むことを決めたDMAT隊員・真田春人(池松壮亮)たち。彼らはこれまでメディアでは一切報じられることのなかった最前線にいた人々であり、治療法不明の未知のウイルス相手に自らの命を危険に晒しながらも乗客全員を下船させるまで誰1人諦めずに戦い続けた。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 小栗旬&窪塚洋介のサプライズ登場に歓声 学生からの「挑戦する時の心構え」質問に熱い答え