宝塚歌劇団演出家、谷正純さん死去 骨太作からオペレッタ、映画、時代小説…多彩な作品生み出す
宝塚歌劇団は8日、演出家の谷正純(たに・まさずみ)さんが5日に亡くなったと発表した。72歳だった。
同劇団によると、通夜、葬儀はすでに家族葬として終えたという。お別れの会開催については「未定です」とした。
谷さんは、79年に同劇団へ入団。86年、宝塚バウホール公演「散る花よ、風の囁きを聞け」で演出家デビュー。90年「秋…冬への前奏曲」で、本拠地の宝塚大劇場作デビューした。
海外物、国内物を問わず、骨太な歴史物や恋愛劇を手がける“宝塚らしい正統派”として知られる一方で、ファンタジー作やオペレッタ、映画や時代小説や落語の大ネタなど、多様なジャンルから作品を生み出した。
代表作は95年「エデンの東」、96年「CAN-CAN」、97年「EL DORADO」、98年「SPEAKEASY-風の街の純情な悪党たち-」、02年「プラハの春」、03年「野風の笛」、09年「ZORRO 仮面のメサイア」、12年「サン=テグジュペリ-『星の王子さま』になった操縦士(パイロット)-」、16年「こうもり」、18年「ANOTHER WORLD」などがある。
また、植田紳爾氏の脚本・演出による「ベルサイユのばら」などの共同演出も多く、昨年の同作品でも演出を手がけた。
谷さん自身のオリジナル作としては、月組スター風間柚乃が主演した21年の宝塚バウホール公演「LOVE AND ALL THAT JAZZ」が最後となった。