最優秀主演男優賞に選ばれた横浜流星は笑顔で喜びを語る(撮影・横山健太)

<第48回日本アカデミー賞授賞式>◇14日◇東京・グランドプリンスホテル新高輪

横浜流星(28)が「正体」で、最優秀主演男優賞を受賞した。20年の第43回で新人俳優賞、23年の第46回で「流浪の月」で優秀助演男優賞を受賞したが、日本アカデミー賞で最優秀賞を受賞したのは初めて。

横浜は檀上で盟友・藤井道人監督(38)の名を口にした。18年の藤井監督の監督作「青の帰り道」で出会ったことを踏まえ「藤井道人監督とは、出会って10年になります。5年前に自分は新人俳優賞を受賞し、藤井さんは『新聞記者』で最優秀作品賞を取りました。その時、自分は心の底から喜び、一緒に、この場に立ちたいと思った。藤井組で、この場にいられていることが、自分の中で大きな意味がある」と、声を震わせた。

横浜は「正体」で死刑判決を受け、逃走を続ける殺人事件の容疑者・鏑木慶一を演じた。受賞前のトークでは、逃走する中で鏑木が作った“5つの顔”の中で、どれが自分に近いかと聞かれ「鏑木という1人の人間としてして生きることを大切にしていた。逃げるために容姿を隠すのではなく、人の中に紛れ込むというところで、リアルを追求した」とした上で、大阪の工事現場で働くベンゾーだと即答。「プライベートでは猫背で、髪がボサボサで、ヒゲを生やしっぱなしなので…いつもきれいにしてもらっているので、メイクさんに感謝感謝」と語った。

受賞スピーチでは「自分は、芝居は本当にうまくないですし、人間も遊びがなく頑固でつまらない人間。それを誰よりも分かっているから、毎日、芝居のことを考えて、作品命で、本気で身命を賭す覚悟で向き合っています。その向き合いが少し、認めていただいたようで励みになりました。若輩者ですが、映画業界のさらなる発展のために尽力して参ります」と語った。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 【日本アカデミー賞】横浜流星「本気で身命を賭す覚悟が認められた」初の最優秀主演男優賞