OSKトップ翼和希 京都・八坂神社お練り 「一層頑張らなあかん」就任記念公演の成功祈願
OSK日本歌劇団のトップスター翼和希が10日、京都市の八坂神社で、トップスター就任記念公演「レビューin Kyoto」(4月25~29日、京都南座)の成功祈願祭と公演の取材会を開いた。
昨年9月に前トップスター楊琳からバトンを受け継ぎ、同10月から全国各地で就任記念公演をスタート。1月には初のシンガポール公演も行い、いよいよ南座公演「レゼル~Les Ailes~」でフィナーレを迎える。6月には大阪松竹座でお披露目公演が控えている。
公演祈願祭では、八坂神社の境内でファン約300人が見守る中を練り歩き、公演の成功を祈願した。
翼は「身の引き締まる思いでした。お練りに入る際に、たくさんのお客さまが待ち構えていて、扉が開いた瞬間、記憶の感動が記憶に刻まれました。皆さんのお声が温かかったので、より一層頑張らなあかんなと思いました」。
お練りの感想を語り、成功祈願をしたことで「より自分の腹も決まるというか、絶対に南座公演を成功させたいし、皆さまにお楽しみいただける舞台をお届けしたいと思いました」と気を引き締めた。
南座公演は6年ぶり。これまでの就任記念公演にヤマトタケル白鳥伝説がプラスされる。ラインダンスも一新され、OSK研修所101期生が初舞台を踏む。
公演タイトルの「レゼル」はフランス語で翼の意味。
「翼という字は、異なるという字の上に羽がある。『人と異なることを恐れず大きく羽ばたきなさい』という気持ちを込めてつけた名前だったので、それを体現できる人になりたい。今は羽ばたきなさいという願いを込めて走ってきましたが、これからは広げた翼でみんなを守っていきたい」
こう思いを明かすと、公演に向け「私の色って、皆さんが言ってくれるようにパワフルさかなと思う。皆さまにエネルギーを生で感じて欲しい。OSKの魅力である生きる力っていうのは、紆余(うよ)曲折の歴史のたまもの。そのエネルギーが舞台に通じている。今回、そのエネルギーを私たちから皆さまへ暑さ、暑苦しさをお届けしたい」と意気込んだ。
トップスター就任から半年がたった。舞台に対しての思いは以前と変わらないというが「トップスターというお役目をいただいて、トップスターというのは肩書や地位ではなく、役割なのかなって考えるようになった。トップスターはその時に1人しかいない存在。『玄関にならなければならない』とお話しさせていただいてきて、話しながら自分もじわじわ実感している。歌劇に興味はあるけど1歩踏み込めない方や、見てみたいけど、ちゅうちょしている人の背中をそっと押して、すっと沼に引き釣り込める役割ができたら」。
初舞台を踏む101期生に対しては「頑張ってという思いが1番ですけど、一生に1度しかない初舞台を心から楽しんで、あとで思い返して笑いながら話せるようになってほしい」とエールを送っていた。