笑福亭鶴瓶「うれしかった」妻の感想に目を細める 主演映画「35年目のラブレター」
笑福亭鶴瓶(73)が8日、都内で、主演映画「35年目のラブレター」(塚本連平監督)公開記念舞台あいさつに出席した。
同作は最愛の妻にラブレターを書くため文字の勉強に奮闘する夫と、彼を長年支え続けた妻の人生をつづったヒューマンドラマ。朝日新聞で紹介された実話をもとに映画化され、鶴瓶は戦時中に生まれて十分な教育をうけることができず、文字の読み書きができない西畑保を演じる。
「あっという間に封切り」と切り出した鶴瓶は、「来て欲しくなかったという思いもある」とその複雑な心境を明かした。その上で「いい映画に出せていただいた実感がある」と目を細めた。本作のモデルとなった西畑さんが実際に現場に訪れていたことも明かし「俺に俺が話しかけるんです」と笑った。
また、「昨日、うちの嫁が見にいって『すごい、良かった』って言うんです」と笑みを浮かべた。「普段は言わないんですよ、あんまり」とし、「うれしかった」とさらに目を細めた。
演じる上では「本人がいたので、この夫婦がほんまの夫婦に見えるようにを意識した」という。「泣くシーンがあって、普段は泣こうと思っても泣けないけど、自然とおえつした」と続け、「(原田知世演じる妻役の)皎子(きょうこ)さんとのやりとりがあって、あの雰囲気のよさから自然とおえつになった」と明かした。
「52歳からちゃんとした形で落語を始めた。やり切ならいとあかんという状況でやったけど、50過ぎからでもやれるんです。自分がそういうスイッチを入れたら」と自らの経験を話し、「ぜひこの映画をきっかけに、何かに挑戦をしていただきたい」と訴えた。「もう1回見てもらえれば違う形も見られると思うので、何度でも見ていただいて、自分の肥やしにしていただきたいと思います」と話すと、最後は象徴的なセリフ「ありがとさん」で締めた。
この日、原田知世(57)重岡大毅(32)上白石萌歌(25)秦基博(44)塚本監督(62)も登壇した。