2027年NHK大河ドラマ「逆賊の幕臣」の主演を務める松坂桃李はタイトルロゴを背にポーズを決める(撮影・垰建太)

NHKは3日、27年の大河ドラマで「逆賊の幕臣」を放送し、主演を松坂桃李(36)が務めることを発表した。勝海舟のライバルといわれ、明治新政府に「逆賊」とされた幕臣の小栗上野介忠順を主人公に、幕末史の裏側に迫る。脚本は連続テレビ小説「おかえりモネ」などの安達奈緒子氏が手がける。

松坂の誰もが認める演技力、品格、真摯(しんし)な人柄が主演起用につながった。この日、都内の同局での会見に出席し、66作続く大役の重みに「背筋がピッとなりすぎて反れるんじゃないか、くらい緊張しています」とやや硬い表情で心境を語った。

小栗は日本の近代化に大きく貢献した人物。2500石の旗本で天才的なエリート官僚だが、上司に直言し70回辞職しては呼び戻されたという、有能さを裏付けるエピソードも存在する。近代的工場の建設など多様な改革を推進したが、功績とは裏腹に一般的知名度は低い。勝田夏子制作統括は「『逆賊』として政府に歴史の闇に葬られたことに尽きる。ある種の理不尽さを逆説的に表現したい」と構想を明かした。見どころの1つが勝海舟とのライバル関係。その配役にも大きな注目が集まりそうだ。

松坂はデビュー作「侍戦隊シンケンジャー」でも「殿」の愛称で親しまれた「シンケンレッド」を演じ、くしくも今作も「殿」と呼ばれる役柄。「当時は20歳。36歳なりの人生を経た殿を見せたいなと思います」とリップサービス。大河への出演は今回が3度目。「この仕事を始めて16年くらいと短いですが、後輩や同期からもらった刺激や教え、学び、言葉、経験。全ての引き出しを開けて、30代最後の作品にしたいと思っています」と決意した。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 松坂桃李が「殿」に、27年大河で小栗忠順役「全ての引き出しを開け30代最後の作品にしたい」