帝国劇場が建て替えのため休館 大千秋楽で「レ・ミゼラブル」の民衆の歌を市村正親ら全員で歌う
演劇の殿堂、帝国劇場が(東京都千代田区)が2月28日の公演をもって、建て替えのため休館した。
1966年(昭41)に開場して59年間、ミュージカル「屋根の上のヴァイオリン弾き」「ラ・マンチャの男」「レ・ミゼラブル」「放浪記」「SHOCK」シリーズ、など、全372作品(再演を除く)、そのうちミュージカルは53作品が上演された。
休館までの約2週間にわたって上演ミュージカルナンバーでつづるコンサート「THE BEST New HISTORY COMING」が開催され、この日の大千秋楽では、「レ・ミゼラブル」の「民衆の歌」を市村正親(76)鳳蘭(79)井上芳雄(45)浦井健治(43)ら出演者全員で歌った。カーテンコールには佐久間良子(86)北大路欣也(82)鹿賀丈史(74)堂本光一(46)ら50人近い帝劇の歴史を彩ってきた俳優たちが登壇し、再び「民衆の歌」を歌い、最後を飾った。
「ミス・サイゴン」など知られる市村は、舞台のセンターを示す「0番」にキスをしてガッツポーズ、「しばしのお別れ。待ってろよという気持ち」と万感を込めた。「新しい帝国劇場での『ミス・サイゴン』はオーディションを受けようと思います!」と話した。
井上は「帝劇は59年間、たくさんの夢を見せてくださいました。さみしいですが、僕たちは引退するわけじゃないです。いろんな劇場に会いに来てください。また、新しい帝劇でお会いしたいと思います。僕たちは帝劇が大好きです!」と声を詰まらせた。
3代目となる新・帝国劇場は30年度の再開場を目指す。